知恵の和ノート
仕事をする時間と場所を見直せば、会社の成長スピードは加速する!(第576話)
経営者は自分の目が届く範囲で仕事が行われることを好みがち。ただし、「時間軸をずらすことで、有効時間を増やせる」「場所をずらすことで、余計なコストを削減できる」といった発想の転換が企業の成長に直結する。
企業が成長し続けるためには、経営者が常に現場にいる必要がない仕組みを作ることが重要です。そのためには、仕事の進め方を「時間」と「場所」という軸で見直し、柔軟な働き方を取り入れる必要があります。
1. 仕事の「時間」と「場所」の捉え方を変える
従来の中小企業では、
・就業時間は朝9時から夕方5時まで
・勤務場所は会社の事務所
というスタイルが一般的でした。
しかし、ITの進化や働き方の多様化により、時間と場所の概念は大きく変わっています。大手企業では、コアタイムを設けつつも出社時間や退社時間を個々に調整するフレックスタイム制や、リモートワークの導入が進んでいます。
一方で、フリーランスの働き方を見てみると、時間や場所に縛られずに仕事を進めることが当たり前になっています。
新型コロナの影響に伴い、一時的に浸透したリモートワークですが、昨今はまた出社回帰の流れがあります。ただ、単純にリモートワークするかどうかではなく、もう少し広い意味で、経営者が現場にいなくても仕事が進む仕組みを構築することは企業の大小を問わず不可欠です。
2. 時間と場所をずらすことで生まれるメリット
① 時差を活用して仕事を進める
例えば、ある企業では加工品の設計データ作成を海外に委託しました。
・日本の日中に受注した案件を
・日本の夜間に海外で設計データを作成し
・翌日、日本の工場で加工する
この仕組みにより、他社より短納期を実現し、競争力を高めることに成功しました。
② 海外在住の日本人に業務を委託
別の企業では、予約申込みの対応をアメリカ在住の日本人に委託しました。その結果、
・社長が朝起きたときには、前日分の予約調整がすべて完了。
・業務のスピードが向上し、顧客満足度も向上。
このように、時間や場所のズレを活かすことで、業務の効率化が可能になります。
3.「見えない不安」を解消するためのルール作り
経営者の多くが、「目の前で仕事の進捗を確認できないと不安だ」と感じるものです。しかし、その不安を解消するために、以下のようなルールを明確にすることが大切です。
① 仕事の進捗管理を徹底する
・仕事の報告頻度はどのくらいにするか?
・進捗をどのように把握するのか?
・成果の評価基準は何か?
② 判断のルールを明確にする
・判断を仰ぐべき仕事はどれか?
・急な仕事が発生した場合、誰が対応するのか?
これらのルールを決めておけば、経営者がその場にいなくても仕事は進んでいきます。
4. 経営者の「時間」と「場所」の発想を変える
多くの経営者は、
・自分の時間軸で考えがち
・自分のいる場所を中心に業務を組み立てがち
です。
しかし、
・時間軸をずらすことで、有効時間を2倍、3倍に増やせる。
・場所をずらすことで、余計なコストを削減できる。
こうした発想の転換が、企業の成長に直結します。
5. これからの時代に備える
今後は、一つの就業規則で全社員を管理するのではなく、社員ごとに異なる働き方を設計する時代に変わっていきます。
「経営者がいなくても仕事が進む仕組み」を構築する準備はできていますか?
今こそ、時間と場所の使い方を見直し、成長し続ける企業への第一歩を踏み出しましょう。
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