知恵の和ノート
雨が降れば会社が損する時代に求められること(第549話)
風が吹けば桶屋が儲かる時代から雨が降れば会社が損する時代になると、仕事の期限管理をできる人が社内に何人いるかが会社の収益力と成長力を大きく左右する。
1週間で終わる予定の工事が10日間かかる。
大雨の影響で建設現場などで工期の終了が遅くなっているケースが発生しています。
自宅地域で3月から始まった大規模修繕工事もそろそろ終盤。
ただ、最近は相次ぐ大雨の影響もあり、玄関扉の交換工事等が予定よりも先延ばしになるというお知らせが入ったところです。
天候など自然の影響で納期や工期が延びるのは会社としてコントロールしにくい部分。
店舗の開業など「どうしてもこの日までに終わらせてほしい」という場合は別にして、自然が理由の場合には「まぁ、仕方がないよね」と発注側も納得するかもしれません。
一方
・部材の調達が遅れている
・人のやり繰りがつかない
・当初の仕様書と違ってやり直しが発生している
などのケースは「そんなの最初から分かっていたでしょ!」と非難され、「まぁ、仕方ないよね」とはなりません。
このような場合
・高くても別の所から部材を発生する
・高い料金を払って緊急で人を集める
・やり直しのために外注先に追加で仕事を依頼する
けれども、発注先には追加で請求できません。
このため
当初予定していた利益を確保できない
ばかりか
受注時にはあった信頼が揺らぐ
ために、リピート受注につがらず、まさに踏んだり蹴ったりの事態に陥る恐れがあります。
昨今は地球温暖化の影響に加えて
・部材の高騰や供給の不安定化
・人手不足による人材確保の難しさ
も慢性的になりつつあります。
したがって、
ある程度の期間がある工事であっても工程管理が難しい
↓
よりきめ細やかなプロジェクトの管理能力が求められる
ようになっています。
そして、そのうち悪天候による納期の遅れも「そんなの最初から分かっていたでしょ!」となる可能性もあります。
建設関係に限らず、製造業であっても原材料の高騰や供給の不安定化は同じです。また、人手不足による人材確保の難しさは業種業態を問わず同じです。
仕事を長く続けていくには適切な利益の確保と信頼の積み上げが欠かせません。
そういう意味で
「仕事の期限管理をきちんとできる人が社内に何人いるか」
の重要性は益々高まっているのを感じます。
そのようなプロジェクトの管理を長年やってきたという人であっても、会社を取り巻く経営環境が大きく変わりつつある中で、今後も同じように仕事の期限管理ができるとは限りません。
現在あるクライアントさんからのご依頼を受けて仕事の期限管理ができる社員の育成をお手伝いしております。
特に、仕事の期限管理をきちんとできる人が経営者である社長一人しかいないというケースは要注意。
今後は
「仕事の期限管理をきちんとできる人が社内に何人いるか」
が会社が利益を確保しながら成長し続けていけるかどうかの大きな分岐点となります。
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