知恵の和ノート

2024/08/20

承認欲求を押し売りしないで焦点を絞る(第546話)

カテゴリー :マーケティング

「自分が自分を認めること」と「提供する商品は価値があると自分で認める」ことを出発点にして、価値を提供したい対象の焦点を絞る。

たくさんの人に認めてもらいたいという承認欲求を捨てる

人は誰しも「認められたい」と考えています。

ただ、その際

  • 「誰に」認められたいか
  • 「どのように」認められたいか

は人によって異なります。


経営者は自慢の商品をできることなら、たくさんの人に認めてもらいたいと思います。

けれども、どんなに優れた商品であっても、すべての人を満足させることはできません。そもそも、その商品に関心がない人もいます。また、商品には関心があっても「値段が高い」と言って買わない人もいます。


マーケティングでは「ターゲットを絞れ」とよく言われますが、サラリーマンを経て経営者になった人がよく戸惑うのは

  • 「誰に」をどのようにして絞るか

という点です。


関心がない人も

・知らないから関心がない

・知っているけれど関心がない

に分かれます。

その違いはすぐに分かりません。


また、「値段が高い」と言う人も

・価値が伝わっていないから高いと感じる

・価値が伝わっていても、そもそもお金がない

に分かれます。

前者であれば、伝え方に工夫を凝らせば買ってくれる可能性がありますが、後者は時間と手間を掛けても徒労に終わります。


理想のターゲットは「商品に関心があって、その価値を理解して、こちらの提示した価格を払ってくれる」人です。

ただ、そのような理想的な見込み客にすぐに出会えるとは限りません。

したがって、起業してしばらくの間は

最初に想定するお客様にアプローチする
 ↓
問い掛けして反応を得る
 ↓
反応を基に軌道修正していく

プロセスを繰り返すことになります。


その際、気をつけたいのが「商品に関心がなく、その価値を理解しようとせず、こちらの提示した価格を払わない」人の反応に振り回されないことです。

こちらが「この人にはこの商品を使って欲しい」と思っていても、「結構です」と断られることがあります。

しかしながら、商談が上手くいかなかった時も「どうしたら上手くいくか」を考えて落ち込むぐらいなら、「どうやったら次の商談のアポが取れるのか」を考えて行動した方がベターです。

 

  • 「誰に」認められたいか
  • 「どのように」認められたいか

をハッキリさせるには

  1. 自分が自分を認めること
  2. 提供する商品は価値があると自分で認める

ことが出発点。


この出発点を飛ばして

  • ◯◯な人に認めてほしい
  • ××として認めてほしい

と考えて行動しても、それは承認欲求の押し売りになります。


「ターゲットを絞れ」という際に「絞る=小さくする」という意味で捉えがちです。しかしながら、あまりに小さな市場を対象にすると、そもそもビジネスとして成立しません。

「絞る」際には前述の自分で認めることを前提に、価値を提供したい「焦点を絞る」ことを意識して「焦点から外れる対象はぼやけても仕方なし」と割り切って取り組みましょう。

 

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商品に対する焦点を変えて、魅力を再発掘する

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「同じ焦点を当て続け、商品の魅力を見失うのは成長が止まる会社、違う焦点を当て続け、商品の魅力を見出すのが成長し続ける会社」です。

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