知恵の和ノート
承認欲求を押し売りしないで焦点を絞る(第546話)
「自分が自分を認めること」と「提供する商品は価値があると自分で認める」ことを出発点にして、価値を提供したい対象の焦点を絞る。
人は誰しも「認められたい」と考えています。
ただ、その際
- 「誰に」認められたいか
- 「どのように」認められたいか
は人によって異なります。
経営者は自慢の商品をできることなら、たくさんの人に認めてもらいたいと思います。
けれども、どんなに優れた商品であっても、すべての人を満足させることはできません。そもそも、その商品に関心がない人もいます。また、商品には関心があっても「値段が高い」と言って買わない人もいます。
マーケティングでは「ターゲットを絞れ」とよく言われますが、サラリーマンを経て経営者になった人がよく戸惑うのは
- 「誰に」をどのようにして絞るか
という点です。
関心がない人も
・知らないから関心がない
・知っているけれど関心がない
に分かれます。
その違いはすぐに分かりません。
また、「値段が高い」と言う人も
・価値が伝わっていないから高いと感じる
・価値が伝わっていても、そもそもお金がない
に分かれます。
前者であれば、伝え方に工夫を凝らせば買ってくれる可能性がありますが、後者は時間と手間を掛けても徒労に終わります。
理想のターゲットは「商品に関心があって、その価値を理解して、こちらの提示した価格を払ってくれる」人です。
ただ、そのような理想的な見込み客にすぐに出会えるとは限りません。
したがって、起業してしばらくの間は
最初に想定するお客様にアプローチする
↓
問い掛けして反応を得る
↓
反応を基に軌道修正していく
プロセスを繰り返すことになります。
その際、気をつけたいのが「商品に関心がなく、その価値を理解しようとせず、こちらの提示した価格を払わない」人の反応に振り回されないことです。
こちらが「この人にはこの商品を使って欲しい」と思っていても、「結構です」と断られることがあります。
しかしながら、商談が上手くいかなかった時も「どうしたら上手くいくか」を考えて落ち込むぐらいなら、「どうやったら次の商談のアポが取れるのか」を考えて行動した方がベターです。
- 「誰に」認められたいか
- 「どのように」認められたいか
をハッキリさせるには
- 自分が自分を認めること
- 提供する商品は価値があると自分で認める
ことが出発点。
この出発点を飛ばして
- ◯◯な人に認めてほしい
- ××として認めてほしい
と考えて行動しても、それは承認欲求の押し売りになります。
「ターゲットを絞れ」という際に「絞る=小さくする」という意味で捉えがちです。しかしながら、あまりに小さな市場を対象にすると、そもそもビジネスとして成立しません。
「絞る」際には前述の自分で認めることを前提に、価値を提供したい「焦点を絞る」ことを意識して「焦点から外れる対象はぼやけても仕方なし」と割り切って取り組みましょう。
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