知恵の和ノート
経営者の心持ちが会社を変える:社員のやる気を引き出す秘訣(第557話)
気持ちが変われば言葉が変わり、その言葉が周囲に良い影響をもたらす。経営者の心の持ち方次第で社内に良い空気を育むことができ、業績も上がる。
経営者の心の持ち方が社内に与える大きな影響
業績が悪化している時と、好転している時の経営者の態度を見ていると、共通して見られる変化があります。それは「社員に対する評価や言葉」です。
業績が芳しくない時期は、
「社員がなかなか動かない」
「レスポンスが悪い」
「仕事への危機感が足りない」
などと、不平や不満が経営者の口から漏れることも少なくありません。しかし、業績が上向いてくると、驚くほど多くの経営者が社員への感謝の言葉を増やし、不満の声を控えるようになります。
社員の努力によって大口案件を獲得し、会社が安定した場合は当然として、社員の働き自体がさほど変わっていないような状況でも、「以前はレスポンスが悪いと思っていたが、実際にはそれなりに頑張っている」と見方が変わることも多々あります。
経営者の心持ちが変わるとき
このような変化が起こるのは、心理的な背景から説明がつきます。経営者であれば誰しも、業績の悪化に伴い余裕を失い、業績が良くなると心にゆとりが生まれるのは自然なことです。余裕が生まれると、欠点よりも長所、足りない点よりもできている点に目が向きやすくなります。
これと同じことは、高い目標を持ち、その目標を「本気で」目指す経営者にも見られることです。
例えば、ある経営者が「年商10億円を目指します」と決意した後、その経営者が社員に対して感謝を伝える場面が増えたというエピソードもあります。実際、社員の一人は「最近、社長はとにかく皆に感謝してくれるんです」と語っていました。
未来を見据えた発言が生む良い影響
このことから言えるのは「社員が業績に直接貢献したかどうか」や「年商10億円という具体的な道筋が明確かどうか」に関わらず、経営者の心の持ち方次第で、社員への接し方は変わるということです。
社員の立場からすれば、不平不満を聞かされるよりも、努力を認められ、感謝の言葉をかけられる方が仕事への意欲が高まるのは言うまでもありません。
業績がすぐに上向かない時期は、ストレスが募るのも無理はありません。しかし、その時こそ「今の売上が5倍になったらどうするか」「利益が1億円を超えたらどうするか」といった未来志向の視点で物事を考え、発言内容を見直してみましょう。
気持ちの変化がもたらす力
景気の「気」は「気持ち」の「気」。経営者自身の気持ちは、自らの意志で変えることができます。
気持ちが変われば、言葉が変わり、その言葉が周囲に良い影響をもたらします。経営者の心の持ち方次第で、社内に良い空気を育むことができるのです。
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社員が仕事をしない前提で取り組むべきことは
社員が仕事をしないのが当たり前の時代、経営者は社員に対して必要以上に擦り寄るのではなく、心を込めて感謝の言葉を伝えましょう。
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