知恵の和ノート
経営者になったら評価される相手が大きく変わる(第547話)
入社した会社で経営者になるなら、上司から評価されることは最優先だが、自ら起業して経営者になるなら、お客様から評価されることが最優先となる。
いずれ経営者になることを目指して企業で働く場合と、当初は経営者になるつもりはなかったけれど結果的に経営者になった場合。
私の場合は完全に後者でした。
新入社員として会社に入る際、「いずれは自分も社長になるぞ!」という意欲を持っていた人もおられるかと思います。
昨今は管理職になるのを嫌がる人も多いようですが、少なくとも、私が就職した頃は「いつかは自分も経営者になる」と思っていた人も多かった気がします。
ただし、この場合、対象となるのは「自分が入社した会社の経営者」です。つまり、経営者になると言っても、「平社員→係長→課長→部長→役員」といったステップを上っていた中で、「経営者になる」という感じです。
それゆえ、経営者になるためには
- 与えられた仕事を頑張って成果を上げる
- 上司からもちゃんと評価される
ことが必要条件となります。
昇給・昇格していく過程の中で、部下を持ち、部下をマネジメントするという経験を持つことはあります。けれども、多くの場合は役員になって、一定の役職以上につかない限り、いわゆる会社経営に携わることはありません。
大企業なら最近では幹部候補の社員に
子会社等に出向させる
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その会社のトップとして経営の経験を積ませる
という制度もある模様です。
しかしながら、その場合でも
・子会社の業績を更に伸ばす
・業績不振だった子会社を立て直す
といった成功経験が求められます。
つまり、入社した会社で経営者になるには
- 仕事で成果を上げて評価される
- 大きな失敗をしないで昇給・昇格していく
ことが前提条件です。
いわば「会社の上司から選ばれる理由」が必要であり、極端な言い方をすれば、「お客様から選ばれる理由は二の次」です。
一方、当初は経営者になるつもりはなかったけれど
・自ら起業して経営者になる
・当初は継ぐつもりがなかった家業を事業承継して経営者になる
ケースでは、「お客様から選ばれる理由」がないと、事業を続けていくことができません。
最初から(仮に自分の入社した会社でなくても)。「いつかは自分も経営者になる」と思って働いていれば、たとえ自分に対する上司の評価が低くても、あまり気にならないかもしれません。
また、頑張って取り組んだけれど、結果的には失敗に終わったプロジェクトについても「これを自分が経営者になった時に活かそう」と頭を切り替えられるかもしれません。
しかしながら、「当初は経営者になるつもりはなかったけれど、結果的に経営者になった場合」はマインドセットしないと
- お客様はそっちのけで社内や他社からの評価ばかりが気になる
- 失敗することを極端に避ける
恐れがあるので、気をつけましょう。
なお、私のように当初は経営者になるつもりはなかったけれど、結果的に経営者になった方には必ず役に立つスキルを「こちら」でお伝えしています。
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お一人で起業された場合でも、ご自身のの経験や知識をさらに活かしてビジネス展開されるためにも。ちょっとだけお時間を作ってお読みいただければ嬉しく思います。
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