知恵の和ノート

2025/03/04

「自分はできる」と思っていても伸び悩む人の共通点とは?(第574話)

カテゴリー :意識改革

他者から見た自分の姿に違和感があっても、いったん受け止めることで、自分をさらに成長させる糧となる。

「自分はできる」と思っていても伸び悩む人の共通点とは?

自分から見た自分の姿と他者から見た自分の姿は必ずしも一致しません

例えば、私の場合、自分は「数字に強くない」と認識しています。一方、元銀行員であることや、資金繰り表を使って業務改善につなげる仕事をやっていることから、「数字に強い」人と思われている節もあります。

 

逆に経営者の中には、毎月ご自身で資金繰り表を作っておられ、自分は「数字に強い」と考えている人もおられます。忙しい中、会社経営に大切な資金繰り表に関心が高いのは素晴らしいことです。

けれども、資金繰り表の作り方が荒い、時々支払漏れや二重支払いなどが発生しており、私から見ると、「本当は数字に強くないのでは?」と感じるケースもあります。

 

自分のことを過小評価するのはもったいないことですが、より厄介なのは、

  • 自分から見た自分の姿:◯◯に強い(◯◯が得意だ)
  • 他者から見た自分の姿:◯◯に強くない(◯◯が苦手かも)

となっている場合です。

数字を例に取っていえば、ご本人が「自分は数字に強い」と思っておられるのに、第三者から「あなたは数字に強くないですよね」と指摘されても、たいていは受け入れません。

 

そもそも、「強い」「強くない」といったことは明確な基準がありません。このため、

  • 経営者:自分は毎月資金繰り表を作成している→だから、数字のことはよく分かっている!
  • 私:資金繰り表を自力で作っておられるのは素晴らしいが、支払漏れ等があるのは数字の管理が上手くできていない恐れがある→数字に強いとは言えないのでは?

といった認識のギャップが生まれます。

 

セッションの中では先方の認識を否定せずに、「でも、ここの管理を強化したら、もっと銀行からもお金を借りられますよ」といった明るい未来を提示して、行動を変えてもらうようアドバイスを行います。

けれども、一番成果が早く出るタイプの人は、他者から見た自分の姿をいったん受け止められる人です。

 

残念ながら、自分がどんなに頑張っても、「他者が自分をどう見るか」を100%コントロールすることはできません。なぜなら、人の価値判断の基準はそれぞれ違うから。

このため、自分は資金繰り表も完璧に作り、毎月の支払いもしっかり行っていても、「まだまだだよね」としか評価しない人をゼロにすることはできません。したがって、「他人が自分をどう思うか」「人からどのように見られているか」に関して、過剰に振り回される必要はありません。

一方で、「他者が自分をどう見るか」を100%コントロールすることはできないという前提の上に、何らかの助言なり、評価なりをいったん受け止めることができたら、それは自分を成長させる糧になります

 

特に過去を振り返った際に、

  • 同じような失敗を繰り返している
  • 良い所までは行くけれど、そこから伸び悩むことが多い
  • 肝心な時になぜか足を引っ張る人が出てくる

といったことが多い方は、他者から見た自分の姿をいったん受け止めてみることで、その要因が判明することがあります。

 

誰しも、自分を非難したり、低めに評価したりする言葉は避けたいものです。しかしながら、相手がどういう気持ちから発した言葉かは分かりませんが、その人の目からはそのように見えたという事実はせっかくなら、自分の血肉とする方が絶対に有益です。

そして、自分の弱さを認められたら、人は必ず成長します

 

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