知恵の和ノート

2024/12/03

「お金を循環させる経営」で社員も顧客も幸せにする!経営者の新たな選択肢(第561話)

カテゴリー :ビジネスモデル

お金を循環させる会社は、持続可能な成長を実現し、社会に貢献する存在となる。関係者全員が喜びを感じる経営は、単なる利益追求を超え、真に価値ある事業を築くための鍵である。

「お金を循環させる経営」で社員も顧客も幸せにする

経営者としての役割を考えたとき、「お金」にどう向き合うかは避けて通れないテーマです。私は最近、経営者のあり方を次のように定義することが増えました。

  1. お金を払って喜んでもらうのが普通の経営者
  2. お金を払ってもらって喜んでもらうのが一流の経営者
  3. お金を循環させて喜んでもらうのが超一流の経営者

これは単なる言葉遊びではありません。それぞれのステージには経営者としての深い学びと実践が求められます。以下に、この三つのステージを掘り下げ、最終的に「お金を循環させる経営」の重要性をお伝えします。

 

ステージ1: お金を払って喜んでもらう

経営者としてまずクリアすべきステージは「お金を払う」ことです。

取引先や従業員に対して適切に支払いを行うことは、信頼関係の基礎であり、円滑な事業運営の土台です。約束通りに支払うことができれば、相手からの信頼を得ることができます。

 

しかし、現実には、期限通りの支払いを怠ったり、支払いを引き延ばしたりするケースも少なくありません。こうした行動は相手との信頼関係を損ない、事業全体に悪影響を及ぼします。そのため、まずは「きちんとお金を払う」という最低限の基準を確実に守ることが重要です。

ここで大切なのは、「払うべきお金を払う」ことで一時的に相手を喜ばせるだけではなく、それが自社の信用力や持続的な成長につながると理解することです。

 

ステージ2: お金を払ってもらい、相手にも喜んでもらう

次のステージは、「お客様からお金を払ってもらう」ことです。

ここでのポイントは、単にお金を受け取るだけでなく、お客様がその支払いに対して満足し、喜んでもらえる状態をつくることです。

例えば、お客様が「ぜひこの商品を買いたい」と感じるような価値提供ができれば、その取引は双方にとって理想的です。これは、商品の価値が価格を上回ると認識されることで成り立つ関係です。

 

しかし、このステージには二つの課題があります。

  • 一時的な成功にとどまらないこと

お客様のニーズは常に変化しています。一度「素晴らしい」と評価された商品でも、翌年には不要とされる可能性があります。そのため、継続的な価値提供と顧客ニーズへの対応が欠かせません。

 

  • 稼いだお金をどう使うか

お客様から得た収益は、経営者の自由に使えるものです。しかし、そのお金をどのように使うかが、次のステージへの鍵となります。高級品を購入することや贅沢な生活を楽しむことも自由ですが、それだけでは経営者としての視座が広がりません。

ここで重要なのは、稼いだお金をどのように「循環」させるかを考えることです。

 

ステージ3: お金を循環させて喜んでもらう

「お金を循環させる」とは、稼いだお金を事業の中で適切に再配分し、関係者全員にメリットを生む仕組みをつくることです。

例えば、原材料を仕入れる際に価格を叩くだけではなく、適正な価格で仕入れる。そして、それを元に高品質な商品やサービスをつくり、お客様に提供する。こうして、お金は取引先から顧客へ、顧客から会社へと循環し、それぞれが満足感を得られるのです。

 

また、従業員の給与を適切に支払うことで、彼らのモチベーションが向上し、仕事の質が高まります。これがさらに顧客満足度の向上につながり、より多くのお客様が喜びを感じる連鎖を生み出します。

このように、「お金を循環させる」ことは単なる利益追求を超え、社会全体にポジティブな影響を与える経営モデルとなります。

 

経営理念と現実のギャップを埋める

世の中には立派な経営理念を掲げる会社がたくさんあります。しかし、実際には以下のような行動にとどまっているケースも見受けられます。

・人件費をいかに削減するか

・下請け業者からの仕入れ価格をどれだけ抑えるか

・お客様に高く買わせる方法を考える

 

これでは、経営理念が単なる「飾り」と化してしまいます。本当に目指すべきは「お金を循環させて多くの人を喜ばせる会社」です。この目標を実現するには、経営者自身の視点と行動を変える必要があります。

 

「お金を循環させる」会社を目指そう

お金を循環させる会社は、持続可能な成長を実現し、社会に貢献する存在となります。関係者全員が喜びを感じる経営は、単なる利益追求を超え、真に価値ある事業を築くための鍵です。

経営者としてどのような会社を目指すのか。それはあなた次第です。ぜひ、「お金を循環させて喜んでもらう会社」を目指し、周囲にポジティブな影響を与える存在を目指しましょう。
 

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