知恵の和ノート
会社が決めた方針に社員がなかなか従わない場合の対処法(第530話)
仕事は会社と社員の共同プロジェクト。仕事の目的や意義は相手に伝わるまで粘り強く伝え続けるやさしさと、合意したルールを守らない人にはしっかり注意して厳格に対応するという厳しさを持って対応する。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
経営者であれば誰しも「会社が決めた方針に則って社員には行動してほしい」と思っています。
ただし、社員の中には「会社が決めた方針になかなか従わない」人が実際にはいます。
問題はその理由。
従わない理由が単なる知識不足であれば、必要な知識を教えることで問題が解決します。また、会社が決めた方針を自分勝手に解釈している場合は、その相違点を理解させることで問題が解決します。
このような知識不足や指示内容に関する誤解を放置したままで社員の自主性に任せていると、会社の決めた方針に則って行動しない社員がどんどん増えてしまう恐れがあります。
一方で、
・社員の知識不足や経験不足を補う仕組みもある
・指示内容の趣旨を周知徹底するための取り組みも実施している
にも関わらず、会社が決めた方針になかなか従わない社員がいる場合はどうしたら良いでしょうか。
このようなご相談を受けた際に私が心掛けているのは、
経営者と社員の両方から事実を聞く
ことです。
その際、よくあるのは「前述のような仕組みや取り組みが実は機能していない」ケース。
経営者や上司の立場からすると「きちんと指導しているのに言うことを聞かない」であっても、社員の側からすると、「こちらの考えや意見が会社に伝わっていない」ということがあります。
会社の中では、上司−部下、先輩-後輩といった上下関係があります。その際、パワーバランスの関係で立場の弱い人が不満や不平を抱えたままで、会社の方針に従おうとしない状況がどうしても生まれます。
このようなケースは仕組みや取り組みのやり方を再度見直すことが問題が解決への近道です。
一方で、
社員が会社の足元を見透かしている
↓
会社の方針に従おうとしない
ケースがあります。
特に少人数でやっている会社においては「あの社員はなかなか言うことを聞かないが、辞められたら、今の仕事が回らなくなる」という思いから、「特定の社員が会社の方針に従わなくても大目に見てきた」といったことがあります。
このような場合は何回か注意しても「どうせ、そのうち言わなくなるだろう」とたかを括って同じような行為を繰り返す人が多いです。
このため、この問題を解決するには「守ってほしい内容を再度ハッキリさせる」と共に、「今後守れない場合の会社としての対応方針も明確に伝える」ことがポイントになります。
また、注意喚起をした後では「対象となる社員が起こした問題行動の事実を記録として残す」ようにしましょう。
人の本能は変化を嫌がります。
このため、経営者から見れば会社をさらに良くするための「改善」であっても、社員からすると、自分のやってきたことを否定される「改悪」と感じる場合があります。
仕事は会社と社員の共同プロジェクト。
仕事の目的や意義は相手に伝わるまで粘り強く伝え続けるやさしさが求められます。
一方で、大半の人には伝わっているのに頑なに言動を変えない場合は、やさしさがかえって仇となることもあります。しっかり注意して厳格に対応するという厳しさを持って対応しましょう。
なお、社員が漠然とした不安を解消するためには会社が何かを与え続けるのではなく、社員が自ら自分の力を仕事にどう活かすかを結びつける能力を磨くことが効果的です。
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