知恵の和ノート
判断基準なしに情報を鵜呑みにせず、自らの判断基準をアップデートする(第527話)
判断基準を持って情報を一次判断し、感情の動きや思考の癖と紐づけて検証することで判断基準もアップデートでき、仕事の成果につながる。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
今年のNHKの大河ドラマはあの源氏物語を書いた紫式部が主人公ですが、昨年の徳川家康に比べると放送後の批判が少ない印象です。
大河ドラマ好きな私の知人も昨年の「どうする家康」に関しては「あれはちょっとねぇ」という感想を何回か言っていましたが、今年は特に文句を言っていません。
その要因の一つに
・徳川家康は過去の大河ドラマで何回も登場しているし、研究対象となる史料も豊富にある
・紫式部が大河ドラマで取り上げられるのは初めてであるし、平安時代なので、家康に比べると史料も限られる
という事情があるかと考えています。
つまり
「徳川家康はこうだ」という自分なりの判断基準がある
のに対して
紫式部に関しては特に判断基準がない
ために
- 判断基準がある→その基準から外れるものは批判する
- 判断基準がない→特に批判しないで受け流す
傾向にあるというのが私の仮説。
ドラマの初回で紫式部の母親が藤原道長の兄に殺害されるというショッキングなシーンがありました。
これはあくまでドラマとしての演出。たとえ史実と違っていても、ドラマとしては特に問題ありませんが、「あんな設定はおかしい」という批判はあまり目にしませんでした。
家康が正妻と仲が良かったという筋立てが昨年は何回も話題になっていたことに比べると、「今年は皆さん寛容になったなぁ?」という印象です。
テレビドラマは判断基準を持って見る必要はありません。
一方、仕事では情報に入手する際に「自分なりの判断基準を持っているかどうか」で結果に大きな違いが出ます。
判断基準がないと、情報を鵜呑みにしてしまう恐れがあります。また、知らないことを「まぁそんなものか」と無批判に受け入れてしまうかもしれません。
しかしながら、判断基準があれば
・この情報は自分にとって必要なものだ
・あの情報は今の自分にとっては不要なものだ
と一次判断を下すことができます。
もちろん、自分の判断基準に固執するのは危険。
理想的なのは経験を積み、知識を増やす中で判断基準をアップデートしていくスタイルです。批判だけで終わって排除するのではなく、「なるほど、そういう捉え方もあるかぁ」と気づくことで判断基準も深みを増します。
自分の判断基準は正しいとは限らないと頭の隅に置きながら
判断基準に基づき、情報を一次判断する
↓
判断基準のベースとなっている自分の感情の動きや思考の癖と紐づけする
↓
一次判断を冷静に検証する
↓
最終的な結論を出す
というトレーニングを続けていると、自分の判断基準をアップデートしながら、より成果につながる結論を出せるようになります。
なお、自分の判断基準をアップデートして仕事の成果につなげてキャリアアップを図りたい方は「こちら」をご覧ください。
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