知恵の和ノート
長所と短所は禍福と同じく糾える縄の如し(第521話)
長所の側に落とし穴あり、短所の先に突破口あり。「禍福は糾える縄の如し」と言われますが、長所も短所も糾える縄の如し。本当に直した方が良い短所は意外と少ない。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
「自分が長所と思っていることを他人があまり評価してくれない」こともあれば、逆に「自分が短所と思っていることを他人が評価してくる」こともあります。
そもそも、長所や短所には絶対的な基準がありません。
本人が「これが自分の長所だ」と思えば、それが長所になるし、他人から「そこがあなたの悪い所だ」と指摘されたら、「そこ」を自分の短所として認識するかもしれません。
長所か短所かという議論で言えば、
- 自分の認識:長所か短所か
- 他者の認識:長所か短所か
という組み合わせで考えると
- 自分の認識:長所×他者の認識:長所
- 自分の認識:長所×他者の認識:短所
- 自分の認識:短所×他者の認識:長所
- 自分の認識:短所×他者の認識:短所
という4通りがあります。
この場合、真の意味での長所は
- 自分の認識:長所×他者の認識:長所
であり、真の意味での短所は
- 自分の認識:短所×他者の認識:短所
です。
それ以外の
- 自分の認識:長所×他者の認識:短所
については一部の人が短所と認識しているだけかもしれませんし、
- 自分の認識:短所×他者の認識:長所
は自分の認識が間違っている可能性があります。
つまり、本当に直した方が良い短所があるとすれば
- 自分の認識:短所×他者の認識:短所
のみです。
私の場合で言えば、「一度始めたことを続けている」ことをご評価いただくことがあります。
例えば、このコラム。
10年前から始めて、毎週1回のペースで続けており、今回でちょうど521回目となります。
このため、「継続は力なり」ということで、「スゴいですね」とか「エライですね」と言われることもあります。
会社経営者として、売上や利益につながるための情報発信を続けることは大切です。
ただ、続けていれば価値につながるかと言えば、残念ながら、そうとは言えないこともあります。その場合は、惰性的に続けるのではなく、思い切って、止めるという決断をした方が効果が上がることもあります。
つまり、私の認識としては「一度始めたことを続けていける」のは長所とも言えるが、逆に「一度始めたことをすぐに止められない」という点では、短所と言えるです。
人の認識にはその人の価値判断の基準が大きく影響しています。
私の場合は価値判断の基準として、「仕事においてはどれだけの価値をお客様に提供できるかによって売上や利益が変わる」があります。
このため、前述のように、続けている事実について、せっかく他の人が「スゴいですね」と評価してくれても、素直に受け入れられません。そして、これは正しく自己認識するという点では大いに問題ありです。
価値判断の基準は思考の癖につながり、時には自分を正しく認識することを妨げます。
そして、この価値判断の基準や思考の癖は今までのいろいろな経験に基づいて培われたものであるため、すぐには変わりません。
したがって、正しく自己認識するためには、このような価値判断の基準や思考の癖を自覚した上で上手く付き合っていくしかありません。
なるべくシンプルに生きたいと思いつつ、いろいろと複雑に考えてしまうのは私の長所でもあり短所でもあります。
今回の内容も自分で書きながら、自分の頭の中を整理した感じです。
最後までお読みいただき、ありがとうございました。何かしら参考になることがあれば幸いです。
なお、シンプルに考えて仕事に活かしたい方は「こちら」をぜひお試しください。
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