知恵の和ノート
伝えたいメッセージがあるなら事前準備と柔軟性が必要不可欠(第515話)
メッセージは伝わってこそ価値になります。事前の準備はもちろんのこと、その場での柔軟な対応で効果が変わるので、工夫を重ねましょう。
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
先日クライアントさんとの打ち合わせで出したクイズをご紹介します。
1の365乗はいくらになるでしょうか?
1×1×1×1×・・・・・・=1
これは簡単ですね。
次に、1.01の365乗はいくらでしょうか?
1.01×1.01×1.01×1.01×・・・・・・=???
すぐに計算するのは難しいかもしれませんが、答えは37.8になります。
次に、0.99の365乗はいくらでしょうか?
0.99×0.99×0.99×0.99×・・・・・・=???
これもすぐに計算するのは難しいですが、答えは0.03です。
つまり
「毎日1%頑張るのと、1%サボるのとでは1年経つと1,260倍もの開きがあります。」
したがって、
「毎日少しずつでも改善する努力が大切です!」
この話は既にご存知の方も多いかと思います。
ただ、お話しさせていただいたクライアント先の社員の方はご存知なかったようなので、「すごく良いお話を聞けました」とたいへん喜んでいただきました。
実はこの話を行うための簡単な資料は予めパワーポイントで用意していました。
ただ、前述の計算式の答えが分かるものが、それぞれ1枚ずつあったのですが、
- 何を
- どのように
- 説明するのか
についてはその場で決めたのです。
1,260倍の差というのは一番大きな開き。一方で、1と37.8、1と0.03だって数字としてかなり大きな開きです。
結果的にはフルバージョンでお話しましたが、その最大の理由は参加人数。
より正確には
1×1は?
↓
1×1×1は?
↓
1の365乗は?
↓
1.01の365乗は?
↓
0.99の365乗は?
という具合に役員の方を除いて5名の社員全員に質問していきました。
少なくとも最初の3つの質問は皆さん全問正解。そして、徐々に難しい質問に移りますが、これは正解を答えて欲しい訳ではなく、「1,260倍の差がある」というオチへのネタ振りです。
ちょうど5名の社員さんが参加されていたので、全員1度は質問に回答していただくことで参加意識を高める意図もあり、あえて「1×1は?」から質問を始めました。
知っている話やよく聞くストーリーであっても、伝え方によって、伝わり方が全然違います。
例えば、「365乗」といきなり言っても、伝わらない場合があるので、「1を365回掛けるといくらになりますか?」と言った方が相手が理解しやすいかもしれません。
また、口頭だけで質問するより、ホワイトボードに書きながら聞いた方が視覚にも訴えるので、より伝わりやすくなります。
今回はホワイトボードがないことが予め分かっていたので、パワーポイントで資料を作り、パソコンの画面で見せながらご説明させていただきました。
どのような伝え方がベストなのかは伝える相手や伝える状況によっても変わってきます。ただし、メッセージは伝わってこそ価値になります。
伝えたいメッセージは事前の準備に加えて、その場での柔軟な対応によっても、その効果が変わるので、工夫を重ねましょう。
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