知恵の和ノート
売上が上がった理由、あなたは把握していますか?(第509話)
売上高アップに不思議の売上高アップあり。景気回復という要因以外に会社として取り組んだ結果が売上高アップにつながっているかどうかを検証しましょう。
飲食店や旅行業界を始めとして新型コロナ前の売上が戻りつつある会社もあるかと思います。
実際、クライアントさんの中にも
「今月は売上が◯◯円にいきました!」
「当初予定の▢▢円の売上を大幅に上回りました!!」
といった手応えを感じておられる経営者もおられます。
それはそれでたいへん良いことなのですが、気をつけたいのが、「売上が上がっている要因を会社として把握できているか」という点です。
- 景気が回復する→売上高が上がる
といった場合、逆に
- 景気が悪化する→売上高が下がる
可能性もあります。
新型コロナの流行を経験して、新しい業務を始めたり、業務の見直しをやったりした結果、売上高や利益が回復しているなら問題はありません。
けれども、「特にやっていることは何も変えていないけれど、なんとなく売上高が上がっている」といった場合は
会社の収益構造が変わっていない
↓
全体の景気回復という要因に乗っかっているだけ
というケースも少なくありません。
一時の悪い状態から脱却して手応えを感じてホッとするのは人として当然のところです。
けれども、もし
・商品の内容を変えていない
・商品の売り方を変えていない
・商品の売り先を変えていない
にも関わらず、昨年より売上が上がっている場合、「なぜ、売上が昨年比で上がったのか」を冷静に分析してみましょう。
プロ野球の故野村克也監督は「勝ちに不思議の勝ちあり。負けに不思議の負けなし。」として、勝った時にも慢心しないよう戒めておられます。
景気回復の影響で業績がアップしたにも関わらず、「俺の経営手腕はやっぱり正しかった」と捉えて、何も改善に繋げていない事実を見逃していると、いつかは大きな負けにつながります。
「売上高アップに不思議の売上高アップあり」
師走は今年一年を振り返る時期。
「なんとなく手応えがある」で満足するのではなく「これに取り組んだから結果が出た」と言えるものがあるかどうかを社内でも話し合いましょう。
なお、社内には自分の壁打ち相手になるような社員がいない場合はこちらもご活用ください。
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(ご参考)コーチング事例:会社の取り組み方の課題に気づく
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