知恵の和ノート
人はお客様がいる場所より、自分がアプローチしやすい場所を優先する(第502話)
人はお客様がいる場所に行くよりも自分がアプローチしやすい場所を優先する傾向あり。まずは原点に戻って「そこにお客様はいるのか?」を冷静に確認する必要あり。
- お客様のいるところにアプローチする
- お客様となりうる人がいる場所に行く
- お客様がいる所へ情報を届ける
言われてみれば、当たり前のことですが、意外とできていないことも多いのではないでしょうか。
チラシを配ったけれど、反応がなかった。
地域密着型のビジネスをやっている経営者の方から、よく聞くお悩みごとの一つです。
チラシやDM(ダイレクトメール)を送ったけれど反応がないという場合、チラシや手紙に書く内容が良くないことがあります。しかしながら、どんなに優れた文章やコピーを作っても、その内容に関心がない人はチラシを読まずに捨ててしまいます。
このため、「どのような内容を書くか」と同じぐらい大切なのは「どのようなところにアプローチするか」です。
最近は毎日のように「貴社にあった営業リストを作成します」という主旨のご案内メールが届きます。
地域密着型のビジネスを展開されている中、「会社から半径5キロメートル以内にお住まいで◯◯に興味がある人」といったセグメントは可能です。
◯◯の中には「新築マンション」といったように会社の商品購入やサービス利用につながる言葉が入ります。けれども、お客様のニーズがまだ顕在化していない状況では、◯◯に興味がある人が必ずしも、貴社の商品を買ってくれるとは限りません。
不動産業を営んでいる会社であれば
新築マンションに関心のある人の対象となる人に向けて対象先候補者リスト作成する(入手する)
↓
候補者リストに向けて情報発信を続ける
↓
お客様が会社のサポート得てマンション物件の購入する
に結びつく可能性があります。
一方、弊社のように経営者や個人事業主の方を対象にしたビジネスの場合、新築マンションに関心のある人たちのメールアドレスなどを手にすることができても、会社の売上アップに向けた流れにはなりません。
このように書くと「そのようなことぐらい、今さら言われなくても分かっている」と反論されるかもしれません。
しかしながら、「頭では分かっている」ことと「理解したことを踏まえて実際に行動できている」ことは大きく違います。
先日も、あるクライアントさんに他社での事例を踏まえて「A社に営業に行った方が良いのでは?」とアドバイスしました。けれども、翌月進捗状況を確認してみると、「A社ではなくB社に営業に行っていた」ということがありました。
そのクライアントさんにとっては
A社よりもB社の方が付き合いが長い
↓
B社の方がA社よりも営業に行きやすい
↓
結果として、A社には営業に行かなかった
のです。
私としては、いろいろな情報を分析した結果、「B社よりもA社に営業に行った方が、今後は売上が伸びる可能性が高い」と思ってアドバイスしたのですが、その当時は真逆に結果になってしまったのです。
売上が伸びなやんでいる際には何かを変える必要があります。その「何か」の選択肢の一つがアプローチする場所です。
ここ数年サンマの値段が上がっている要因の一つに
海の寒流と暖流の流れが変わった
↓
サンマの餌となるプランクトンの生息する場所が変わった
↓
従来の漁場ではサンマが獲れなくなってきた
といったことがあるそうです。
自分たちも進化成長しているようにお客様も日々変化されています。その場合、ミスマッチが起こるのはある意味自然なこと。
慣れ親しんだ漁場でもサンマがいなくなれば、新しい漁場にアプローチしないと美味しいサンマを捕獲することはできません。
以前よりも頑張って仕事をしている割にはそれほど売上や利益に結びついていないなら、お客様となりうる人がいる場所にアプローチするのは業績を回復させるためには必要条件です。
なお、オリジナルのひとことをつくって、商品やサービスの打ち出し方を変えると、アプローチする場所も変わります。詳しくは「こちら」をご覧ください。
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