知恵の和ノート
社員に指示しても改善が進まない場合の対処法(第480話)
社員に指示しても改善が進まない場合、指示する内容をブレイクダウンして社員の仕事に紐づけた具体的なものにする。
社員には指示しているが、なかなか改善が進まない。
よくいただくご相談の一つです。
これを改善するためには
・指示する側の問題
・指示される側の問題
・指示する内容の問題
をそれぞれ解決する必要があります。
先日、クライアント先で分かったのは三番目の「指示する内容の問題」でした。
例えば、利益率が低い場合。
社長が「この仕事は利益率が低いので、受注する際は気をつけよう」と社員に指示したとします。しかしながら、社員は「社長の言っていることは分かる」けれど、「具体的に、何を、どう気をつけたら良いか分からない」ことがよくあります。
このような場合、「指示する内容をよりきめ細かくする」ことが求められます。
寿司屋を経営されているクライアントさんは
・マグロ一貫で得られる粗利
・ぼたん海老一貫で得られる粗利
の違いを社員に説明して、「お勧めの一品を聞かれたら、マグロではなくぼたん海老をお客様にお伝えしよう」と指示されました。
もちろん、お客様の嗜好もあるので、こちらの狙い通りに事が進むとは限りません。
しかしながら、
マグロとぼたん海老ならどちらが利益率が高いのかを知識として知る
↓
追加注文を受ける際は、より利益率の高いぼたん海老をお勧めした方がお店も儲かることを頭の片隅に入れておく
ことは、何も考えずに漠然と行動するのと比べると、長期的に大きな差になります。
現場の最前線にいる社員は目の前にある自分の仕事については関心があっても、会社全体の売上や利益については関心があるとは限りません。このため、「この仕事は利益率が低いので、受注する際は気をつけよう」という指示では自分事になりません。
その際、社員の仕事と紐づけしてより具体的に、
- いつ
- 何を
- どうする
というブレイクダウンした指示内容に変えましょう。
そして、その結果が数字という形でフィードバックできるようになると、「なるほど、こうすればいいんだ!」と腹落ちして意識が変わり、行動が変わる社員が必ず出てきます。
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