知恵の和ノート

2023/04/11

会議の議事録に必ず盛り込むべき二つの事項とは?(第475話)

カテゴリー :文書化

会議の議事録には最低限、結論と次までのアクションプランを書いて、仕事を一歩でも二歩でも前に進めることに重きを置く。

会議の議事録に必ず盛り込むべき二つの事項

会議や打ち合わせの際、「議事録」を書くケースがあります。

その議事録には何を書いたら良いでしょうか?


日時、開催場所、出席者、議題(テーマ)といった形式的な項目は当然として、大切なのは

  • 結論
  • 次までのアクションプラン(行動計画)

です。


この点、結論は書かれていても

  • 次までのアクションプラン(行動計画)

が曖昧なために、次の打ち合わせの際、同じ議論がまた蒸し返されることがあります。


会議でプロジェクトの方向性が決まっても

・誰が
・何を
・いつまでに
・どうする

が決まっていない時があります。

このため、アクションプランの中に、これらの要素を織り込むのがベスト。


しかしながら、時間の関係や役割分担が明確でないために、アクションプランがまだ詳細に決まっていないことあります。

その際は、大雑把な形でも「次回の会議までに提案資料を作成する」といった項目が記載することがポイント。その記載がないと、皆が集まり、せっかく貴重な時間を費やして決めたことが無駄になります。


会議や打ち合わせをする目的は複数の人が関係する仕事において

情報を共有する
・認識を整える
・仕事を進捗させる

ことにあります。

特に最後の「仕事を進捗させて前に進める」ことに貢献しない会議はやる意味がありません。


そういう意味では

  • 次までのアクションプラン(行動計画)

が書かれていない議事録は価値なしです。


なお、議事録の中で、会議の際に出た反対意見や指摘をどこまで織り込むかについては、どうでしょうか。

私の個人的な意見は、結論やアクションプランが最優先で、途中の反対意見やいろいろな指摘は書く場合でも、最低限でOKというものです。

もちろん、会議の中で活発に意見を交わすことは大切です。また、多様な意見を取り入れることで議論が深まり、より良い仕事につながる可能性があります。けれども、それをどこまで議事録に織り込むかはまた別の問題です。


よくあるのは「私はあの時、プロジェクトには反対していた」という出席者の保身や擁護の資料として議事録が使われるケースです。

もちろん、それは組織体に所属する個人を最終的に守るという点では意味があります。

けれども、最終的に「組織として何をどう決めたのか」がまずありき。途中で「誰が何を言ったのか」はあくまで参考資料としての位置づけになります。


したがって、会議中に出たいろいろな意見を織り込むために議事録を書くのに時間がかかっているのであれば

  • 結論
  • 次までのアクションプラン(行動計画)

だけをささっとまとめて出すのも一案です。

そして、今は色々なITツールも発展しているので、途中の経緯は音声ファイルとして保存しておくという方法もあります。


全会一致ではなく、多数決で決議する場合、当然反対する人も出てきます。

しかしながら、仮に「意見が分かれた場合は多数決で決議する」というルールで会議の運営を決めているなら、「私はあの時、プロジェクトには反対していた」としても、そこで決まったことには従うことが組織のガバナンスとしては必要です。

もし、そのような対応が嫌なら、「結論は必ず全員一致で決めたものにする」といったように運営ルールそのものを変更するとか、「反対した人はそのプロジェクトに参加しない」という付帯条件付きで決議するとかしないと、仕事を進捗させるという会議の目的からは外れます。


議事録は本来は組織をより良くするために資するもの。

もし、会議や打ち合わせは頻繁に行なっているけれど、仕事を進捗させるという目的からずれているとしたら、「議事録に書く内容を見直す」ことをお勧めします。

メールマガジンのご登録

ヒーズでは、弊社の日頃の活動内容や基本的な考え方をご理解いただくために、専門コラム「知恵の和ノート」を毎週1回更新しており、その内容等を無料メールマガジンとして、お届けしています。

上記のフォームにご登録いただければ、最新発行分より弊社のメールマガジンをお送りさせていただきます。お気軽にご登録いただければ幸いです。

最新の記事

アーカイブ