知恵の和ノート
優秀な人たちを集める能力は7ステップで高める(第470話)
自分の能力を客観的に見極めた上で、過大な期待と依存は捨てて、優秀な人が育つ仕組みをつくる。
あのスティーブ・ジョブズが「起業家が成功するために必要なこと」として、あるインタビューで2つのことを挙げていました。
その2つとは
- 強い情熱
- 優秀な人たちを集める能力
です。
前者の強い情熱については、弊社でも経営者を突き動かす原動力である「心意気」を言語化することを通して、日々実感しています。
一方の優秀な人たちを集める能力は、どうでしょうか。
今のアップル社であれば、優秀な人たちが自然と集まる流れがあります。また、アップル社でなくても、お金に余裕があれば、高い給料を提示することで、優秀な人たちを集めることも可能です。
しかしながら、多くの中小企業では「優秀な人たちを集めたいけれど、なかなか集まらない」という実態があります。
同じインタビュー動画の中で、スティーブ・ジョブズは「自分がどれだけ優秀だったとしても、素晴らしいチームが必要だ」と言っています。
一方で、「採用する前に、短時間でその人の能力を見極めるのは難しい」ともこぼしています。
一人でできることには自ずと限界があります。
そして、強い情熱を持って、より大きな目的を実現するために挑戦を続けるなら、「自分がどれだけ優秀だったとしても、素晴らしいチームが必要だ」ということは間違いありません。
また、価値観が多様化する中で、たとえ、スティーブ・ジョブズであっても、人が他人の能力を短時間で見極めるのは難しいです。
では、具体的にはどうすれば良いでしょうか。
優秀な人たちを集める能力を分解して
自分ができる能力を見極める
↓
自分に足りない能力を明らかにする
↓
その能力を持っている可能性のある人に任せる仕事を定義する
↓
その仕事を任せられる人を探す
↓
ただし、仕事は丸投げせず、任せてみて足りない部分はカバーする
↓
試行錯誤を重ねて、その人を育てる
↓
その人がいなくなっても、仕事が回る仕組みをつくる
という7ステップで取り組む必要性があります。
優秀な経営者に限って、他人の出来ていない要素に目が行きがちです。
このため、本来は人に任せた方が良い仕事も自分で抱え込んでしまい、結果的に経営者本人が会社の成長にとって最大のボトルネックになっているケースがあります。
あのスティーブ・ジョブズも、自分の作ったアップル社から一度は追い出された経験があります。
つまり、真に優秀な人たちを集めると、時には自分の地位を失う可能性があります。
オーナー経営者の場合は、そのような心配はないかもしれません。ただ、優秀な人を集めると言った場合に経営者の中で、無意識のうちに「自分の言うことを聞いてくれる」という条件付きになっていることが普通です。
神様でもない限り、どんなに優秀な人であっても、他人の能力を正確に見極めることなどできません。
そうであるならば、一度客観的に自分の能力を見極めた上で、
- 足りない部分を補ってくれる人を探す
- 過大な期待はせず、成長を見守る度量を持つ
- 人に依存し過ぎず、仕組みでカバーできるところを増やす
ことが大切です。
なお、これを実現するには強い情熱が必要不可欠であることは言うまでもありません。
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