知恵の和ノート
営業というマッチングの仕事を楽にするコツ(第467話)
営業から着実に売上につなげるには「お客様の正確なニーズの把握×自社の提供する価値が伝わる仕組み」が鍵となる。
営業はマッチング。
最近は、このように実感しています。
お客様のニーズと会社の提供できるものが上手くマッチングすれば、契約に結びつきます。
しかしながら
- お客様のニーズを把握できない
- 会社が提供できるものが伝わっていない
ことから、上手くマッチングしないということが起こります。
「お客様のニーズを把握できていない」という時も
1.お客様がニーズに気づいていない
2.お客様はニーズに気づいているが上手く言語化できていない
3.お客様はニーズを言語化できているが会社側が理解できていない
と分類できます。
また、「会社が提供できるものが伝わっていない」というケースも
1.そもそも会社で提供していない
2.会社で提供できる商品はあるが、その価値を伝えていない
3.会社として商品の価値を伝えているが、相手に伝わっていない
といったことが考えられます。
したがって、営業というマッチングが上手くいかないケースを要因から分類すると全部で「3×3=9通り」のパターンが考えられます。
営業で成績を上げる人は仮に
・お客様がニーズに気づいていない
・お客様はニーズに気づいているが上手く言語化できていない
状況であっても、商談中にお客様のニーズを顕在化させます。
そして、もし、そのニーズを満たす商品を自社で売っていないなら
他社の商品を紹介する
↓
お客様の信頼を得る
↓
自社の商品の販売につなげる
ことを実践されています。
逆に、営業で成績がいま一つの人は
お客様の言葉に引っ張られる
↓
ニーズと違うものを提供しようとする
↓
「この人はズレている」と思われる
↓
自社の商品の販売につなげられない
ということが起こっています。
また、真面目で聞く力を持っている人の中には、お客様のニーズを顕在化させた後で、そのニーズを満たす自社の商品がないと、自力でその商品を作ろうと努力する方がおられます。
これは一概に悪いとは言えないのですが、お客様のニーズを満たすべく、自社が提供できるものを増やすまで、どのくらい時間がかかるのかを考慮することが必要です。なぜなら、よほどの自社ファンでない限りお客様は待ってくれないことが多いからです。
昨年から数ヵ月に渡って、営業代行会社の方や「営業が得意です」とおっしゃる方とお話しする機会がありました。
その中でハッキリしたのは「お客様のニーズを潜在的なものも含めて正確に把握している人は少ない」という実態です。中にはブローカー的に「下手な鉄砲も数撃ちゃ当たる」方式で、成約率の低い商談件数だけ積み上げる業者もいるので、注意が必要です。
いま弊社で力を入れている看板商品つくりでは
・お客様のニーズは変化する
・競合他社の動向も変化する
ことを前提に、自社として
・やりたいこと
・できること
・価値のあること
は何かを掘り下げて腹落ちすることを重要視しています。
変化するものに対して、変わらない固定点を持つことで、ぶれ幅が小さくなります。
自社として提供できる価値がハッキリすれば
・対象となるお客様が絞れる
・自力でやることとやらない境目が自ずと分かる
というメリットがあります。
また、看板商品が売れ始めると、お客様のニーズを把握できていなくても、お客様の方から「これって自分に必要なものかも」と感じてもらえるので、営業も楽になります。
真面目で努力家の経営者であれば、「自社の商品をもっと多くの人が使ってくれたら、世の中はもっと良くなる」と思って、日々仕事をされているかと思います。
ただ、残念ながら「この人は見込み客だ」とこちらが思っても
・自社の商品を買わない
・他社の商品を買う
・結局なにも買わない(行動しない)
は一定数います。
その際は深追いはせず、時間の流れに任せるのがベター。
それよりも「自社の商品を買ってくれたお客様の更なるニーズやお困り事は何かを深掘りする」ことで、新たな切り口や見せ方の発見に繋げましょう。
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