知恵の和ノート
自然治癒力のない会社は意思を持って仕掛ける必要あり(第464話)
法人である会社の場合は自然治癒力が備わっていないので、経営者が意思を持って問題解決に向けて仕掛ける必要あり。
先日放映されたテレビ番組「情熱大陸」。
主人公は再生医療に使える「ミューズ細胞」の発見者である出澤真理教授でした。
まだ臨床試験の段階のようですが
脳梗塞で重度の身体機能障害の後遺症がある患者にミューズ細胞製品を投与
↓
約7割が介護の必要のない状態になる
という結果が出ています。
人の身体の仕組みはまだまだ分かっていないことも多いのですが、ミューズ細胞は、
・骨髄の中にもともと備わっている
・日々傷ついている臓器や組織を修復し、
体の恒常性を維持している
とのこと。
そして、出澤教授によると、「脳梗塞のように細胞が広範囲にダメージを受ける病気に対して、ミューズ細胞を投与することにより、組織の修復を高めることが期待できる」模様です。
人にはまだ解明されていないものも含めて様々な自然治癒力が備わっています。
ミューズ細胞に関して言えば、その自然治癒力が下がった時に、もともと持っていた自然治癒力を新たに追加することで身体の再生を図る仕組みと言えます。
一方、法人である会社の場合はどうでしょうか。
残念ながら人の自然治癒力に相当するものがすべての会社に備わっているとは限りません。
このため、「景気が悪くなる→業績が悪化する」といった状況になった際に、最悪の場合、資金繰りが回らずに倒産してしまうケースが出てきます。
したがって、会社の場合はミューズ細胞が日々傷ついている臓器や組織を修復するのと同じ機能を人が意図的に作り出す必要があります。
・資金繰りを日々把握しているか?
・商品の売れ行きに変化はないか?
・広告からの反応はどうか?
・仕掛かり中の案件の進捗状況は?
・社員は会社の行動指針に従っているか? etc.
会社の安定・成長を実現するために重点的にフォローすべき項目が異なります。また、広告の運用など、他社に委託しているケースもあるかと思います。
そして、これらの項目のすべてを経営者一人で毎日チェックするのは現実的ではありません。
それゆえ
・社長が確認すること
・部長が確認すること
・課長が確認すること
・担当者が確認すること
を整理して、会社にとって必要な情報がスムーズに流れる構造をつくることが大切になってきます。
何か大きなトラブルを起こす会社に共通するのは「会社にとって必要な情報がどこかで止まっている」ことです。
そして、人が血の巡りが悪いと病気になるように、会社も情報がどこかで止まっていると、やがて外科手術のように大きな痛みを伴う恐れがあります。
人の場合にはまだまだ科学的に解明できていないものがあります。
一方、会社は人の行動に基づいて成り立っているので、問題があれば、その原因は必ず解明できます。
課題があるとすれば、「その問題をそのまま放置するのか」それとも「解決に向けて一歩ずつでも前へ踏み出すのか」という経営者の意思です。
なお、会社経営では
・キャッシュ・フロー
・セールス・フロー
・マネジメント・フロー
という3つのフローから捉えて、仕事の優先順位をつけると、問題解決への道筋が見えてきます。
「3つのフロー診断」では経営者の思考(捉え方)を変えるきっかけとしていただくために
・お金
・モノ
・人
の観点から、経営改革に向けて仕事の優先順位を明らかにするセッションを1on1で実施しています(時間:1時間)。
会社をより良くしたいとお考えの経営者の方は「3つのフロー診断」をご活用いただければと思います。
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