知恵の和ノート
時間は有限、5つの原則に沿って行動し、新しい価値を生み出そう(第448話)
偶然の出会いを大切にし、許容可能な損失の範囲を頭に入れながら問いかけを続けることで、思わぬ成果を手にすることができる。
お蔭様で初めて本を出すことになりました。
先日出版社の方から本の装丁のイメージが届き、早ければ今月中にも出版される予定です。
いつかは一冊ぐらい本を出したいとは思っていました。
ただ、一方で
「もう少し実績を積んでからの方が良いのではないか」
「もうちょっと名前が知られるようになってからでないと、本を出しても売れないのでは」
という思いもあったのです。
そのような中、今年の2月にある経営者の方と打合せをしていた際、「岩井さんは本を出した方がいいですよ」と言っていただき、その場で出版社の方に連絡していただきました。
その後、本の企画書を書いて打合せに臨んだのですが先方の反応はいま一つ。
自分なりに今までやってきたことを分かりやすくまとめたつもりです。けれども、出版社の方からすれば
・有名人でもない人が書いた本は売れない
・内容が特定の読者に刺さるものでないと、出版される本も多い中、埋没してしまう
・企画書はいろいろ見ているが、初めて本を書く人のレベル感はバラバラである
ことから、「ちょっとこれでは・・・」という感じでした。
しかしながら、先方からは「企画書の書き方のポイント」を教えていただきました。
また、企画書の中で少しだけ触れていた「心意気経営」のところに関して、一つの方向性として「まだあまり知られていないものを世の中に問うというのもありですよ」と言っていただいたのです。
おそらく、以前の私であれば、この時点で「やはり本を出すのは時期尚早かもしれない」と諦めていたと思います。
けれども、せっかく出版社の方をご紹介していただき、いくつかアドバイスをもらったので、「もう一度企画書を書いて出し直しても良いですか」と問いかけをして、少しお時間をもらいました。
そして、再度今弊社で力を入れている「心意気経営」を中心にした内容で書き直した企画書を作ったところ、GOサインが出て本が出版されることになりました。
この一連の経緯で私が意識したのは次の5つです。
- 手元にあるリソースをフルに活用する
- 自分が許容できるリスクの範囲を定める
- 偶然の出会いを大切にする
- 一定のコミットをいただける方に問いかけを続ける
- 自分がコントロールできることに集中する
1.手元にあるリソースをフルに活用する
本を書くにあたっては、今まで書いてきたブログやクライアントさんとのセッションやセミナーの時に使った資料を読み返し、それを再構築しました。
また、本を書く際には、ライターの方に依頼するケースもありますが、内容の伝わり方は別にして、自分の思いをできる限りぶつけるべく、自分で書きました。
2.自分が許容できるリスクの範囲を定める
出版するにはいわゆる商業出版として出版社がお金を出して本を出すケースと、自費出版として著者側がお金を出して本を出すケースがあります。業界のプロが見れば、すぐに分かるらしいのですが、今は自費出版の本でも、素人が見た際は商業出版で出された本とはすぐに見分けがつきません。
私の場合、本を出す最大の目的は最終的に自社の売上につなげることです。
このため、同じ500万円かけて
・広告宣伝に使う→売上につなげる
・本の出版に使う→売上につなげる
を比較すると、現時点では明らかに前者の方が費用対効果が大きいと考えられます。
そこで、出版社の方にも、最初から「自費出版のような形では本を出すつもりはありません」とお伝えしていました。
3.偶然の出会いを大切にする
最初に話をしていた経営者の方は既に何冊も本を出されています。そして、私と打合せした際は、たまたま最新の著作を出された直後でした。
そういう意味ではいろいろな偶然が重なって、当初は思っていな形で本という形ができたように感じています。
4.一定のコミットをいただける方に問いかけを続ける
出版社の方の最初の反応はハッキリ言えば出版NGです。
しかしながら、一定のアドバスや示唆をいただいてので、最初のNOにめげずに、「これではどうでしょうか」と問いかけを続けたことが一つの成果につながりました。
なお、出版社の方も企画書段階では、どこまでのものが出来上がってくるのか、おそらく半信半疑だったと思います。
ただ、5月中に原稿を仕上げて提出したところ、以下のようなコメントをいただきました。
「原稿を通読させていただきました。一貫した主張に破綻はありませんでした。文書の完成度も高く、問題ありません。これを、原稿として作業を進めたいと思います。よろしいでしょうか。原稿は書き慣れていらっしゃるようですが、どちらかでお書きになっていましたか?」
5.自分がコントロールできることに集中する
これは全般的に通して言えることですが、自分が過去の経験や知識を基に予測して「これならOKだろう」「もしかしたらNGかもしれない」と考えていても、実際には行動してみないと何も分かりません。
また、行動して、仮に相手からNOという返事が来たり、反応がまったくなかったりしても、それは一つの事実にすぎません。その事実を自分がどのように解釈して、自分がコントロールできることに集中するかにかかっています。
悩んで時間を浪費するよりも、自分がコントロールできることに取り組む
3月初めに出版が決まった前後ぐらいに母が入院。入院して3週間ちょっとで亡くなってしまったため、結局、生前には本が出ることを母には直接伝えることができませんでした。
人は誰しもいつかこの世を去りますが、そのいつかを自分ではコントロールできません。
それならば、あれやこれやと思い悩んで時間を浪費するくらいなら
- 手元にあるリソースをフルに活用する
- 自分が許容できるリスクの範囲を定める
- 偶然の出会いを大切にする
- 一定のコミットをいただける方に問いかけを続ける
- 自分がコントロールできることに集中する
に取り組んだ方が良いと私は感じています。
なお、本のテーマで取り上げた心意気経営にご関心のある方には「心意気セッション」をお試しいただければと思います。
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