知恵の和ノート
エンゲージメントを高めて共有から共感へ進化させるには(第444話)
会社のエンゲージメントを高めるためにはワクワクするような目標と「これならできるかも」という仕事の提示がポイントになる。
社員が自律的に動く組織に作る際には「共有→共感→共鳴」のプロセスで進んでいきます。
- 共有:組織の中で目的や情報を共有する
- 共感:共有した目的や情報に共感する
- 共鳴:共感した目的や情報を元に共鳴しながら行動する
毎日朝礼で会社の経営理念を唱和しているのはまだ共有のレベル。単に言葉として言っているだけで、ワクワクしていなければ、共感しているとは言えません。
エンゲージメントは日本語では共感創造と訳されています。
エンゲージメントが高い会社は業績も良いという傾向があります。このため、最近はエンゲージメントを測定するツールもいろいろと出ています。
そのエンゲージメントは公式があり
エンゲージメント=Will×Can×Must
- Will(やりたい):魅力的な報酬・目標
- Can(できる):達成可能性
- Must(やるべき):危機感
まず、報酬や目標が魅力的でないと、なかなか共感が生まれません。
次に、「頑張ればできそうだ」という見込みがないと、多くの人は諦めるので、やはり共感が生まれません。
そして、「これをやらないとまずい」と危機意識がないと、人は基本的には楽をしたいので、共感が生まれにくいのです。
社長と社員とでは視点の高さが違います。このため、社長が「危機意識を持って仕事をしろ!」と檄を飛ばしても社員はあまり共感しません。
そして、会社の業績が悪くなって本当にやばい状態になると、危機感を持った社員は会社を辞めます。
したがって、現実問題としては、社長がいろいろと仕掛けをしても、危機感をベースにエンゲージメントを高めるのは、かなり難しいと感じています。
一方、「やりたい」や「できる」で言えば、工夫次第でいくらでも伸ばせます。
中小企業の場合、報酬で魅力的にするのは限界があるかもしれません。しかしながら、社員にとって魅力的な目標にすることなら、言葉の力を使って無料でできます。
ちなみに弊社で「売上1億円を目指そう」と言っても、社員からは「それではあまりやる気に繋がらない」という反応(汗)。そこで、「ヒーズの(音楽)ホールを作ろう」と言ったら、「それなら俄然やる気が出る!」と言われました。
また、達成可能性で言えば、社長は社員に期待して、能力以上の仕事を任せようという傾向があるので、注意が必要です。
社長ご自身は、「大きな仕事を任されて、苦労しながら頑張ったので、成長できた」というご経験をお持ちかもしれません。しかしながら、社員は必ずしもそのような経験をしてきたとは限りません。
そして、昨今は特に若い人を中心に「失敗したくない」という思いが強いので、「自分の能力を超えるような大きな仕事=失敗する可能性が大きい仕事」と捉えて、「自分には無理です」となることが多いです。
そのような時には仕事を細分化して、ステップを踏んで小さい成功を重ねるといった配慮が必要です。
「着眼大局、着手小局」ではありませんが、「魅力的な目標を掲げる×具体的な仕事の内容を指し示す」ことが、エンゲージメントを高める鍵となります。
なお、魅力的な目標を掲げるには、社長ご自身がどのようなことで感情が突き動かされるのかを自覚することが早道です。
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