知恵の和ノート
実力がよく分からない社員の力量を簡単に見極める方法(第435話)
仕事における社員の力量を見極めるには「期限」を軸にして問いかけを行って反応をみる。
実力がよく分からない社員の力量をどのようにして見極めるか?
簡単にできる方法として「期限」を使うやり方があります。
やって欲しい仕事の内容を一通り説明した後、
「いつまでにできるか教えて」
と尋ねます。
仕事の内容と自分の力量やいま抱えている他の仕事の分量を把握しているなら、例えば「明後日までにやります!」とすぐに答えます。
すぐに答えられないようであれば
・指示された仕事の中味をよく理解できていない
・いま仕事を抱えていて、整理ができてない
・知識やスキルが不足している
のいずれか、または、そのいくつかである可能性があります。
その場合、仕事の内容を少し細かく分解して
「Aを明日までにやってくれる?」
「明日までに難しい場合は、いつまでにできるかを今日中に報告してください」
と問いかけしてみましょう。
その際のポイントは
・最初にやってもらうステップであるAについてはよりハッキリと定義する
・こちらが設定する期限(上記の例では「明日まで」)はできるだけ直近にする
・対応が難しい場合の逃げ道を確保する
です。
仕事を依頼する側からすると、ざっくりと「これやっといて」と指示して、期限までにできるのが理想です。
けれども、相手の実力が不足している場合は「まずここまでやってみて」と仕事を分解しないと、できないことが往々にしてあります。
次に期限。
少し余裕をみて遅めの期限を設定しても、やる人はすぐにやるのに対して、やらない人は締め切りギリギリになるまでやりません。
したがって、細かく分解した仕事について、「普通なら、これぐらいでできるよね」と考えられる期限よりも、やや短い期限で設定してオファーしましょう。
しかしながら、力量の足りない人を最初からあまり追い込んでも効果がありません。
そこで、「明日までに難しい場合は、すぐに報告してね」というように、相手の意向を尊重することも必要です。
その際、相手の言ってきた期限が「2週間後ならできます」というように、仕事の内容からして、あまりにも乖離がある場合は別にして、ある程度許容できる範囲であれば、「分かった。じゃあ3日後までにお願いします」と、相手の主張をできるだけ受け入れましょう。
仕事ができない人の事情はいろいろです。
けれども、できない人共通するのは「いついつまでならできます!」と、主体的に自分の仕事の期限を設定できないことです。
したがって、
- 依頼した仕事がいつまでにできるかを質問する
- 回答できないようであれば、仕事を分解してこちらから期限を設定する
ことで、ある程度その人の力量が測れます。
昨今はリモートワークが浸透したために、社員が
・いまどのような仕事を抱えているのか
・何が問題となって仕事が止まっているのか
を把握するのが難しくなっています。
まずは「期限をベースにして社員の力量を図る」ことで、次の対策につなげていきましょう。
なお、もう少し具体的なやり方をお知りになりたい方は、あるプロジェクトで弊社が最近体験したことをベースに、力量を把握した後の対応策も含めてお話させていただきます。
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