知恵の和ノート
意見の違いはあることを前提に、仕事をスムーズに進めるための心掛け(第421話)
仕事をスムーズに進めるには、相手に敬意を持って接することで、何かしらの共通点や妥協点を見い出す。
「仕事においては正解のない問題がほとんどなので、常に自ら考えて、自分の意見を持って対処する習慣を身につける」
ということをお伝えさせていただきました。
各人が自分の意見を持つようになると、正解のない問題に対しては
Aという意見
Bという意見
Cという意見・・・
が存在することになります。
一方、現実の世界においては自分一人だけで、すべてを完結することは難しく、正解のない問題については、どこかで共通点を見い出さないと、モノゴトが前に進みません。
その際、鍵を握るのが「相手に対する敬意(リスペクト)があるかどうか」です。
相手に対する敬意がなく
・相手を疑う
・相手を不信に思う
・相手に敵意を抱く
状況だと、共通点を見い出すのは難しくなります。
その典型例が今回のウクライナ問題ですが、実際のビジネスの場合においても
- 相手に敬意を持って接するか
- 相手に敵意を抱いて接するか
では、自ずと結果に大きな差が出ます。
一人ひとり生まれた状況も育った環境も違うので、相手の言うこと、なすことに100%合意するということはありません。
その際、
・違いがあるのは当たり前→敬意を持って接する
・違いがないのが当たり前→敵意を抱いて接する
のでは、圧倒的に前者の方がメリットが大きいです。
この点、「金持ち喧嘩せず」ではありませんが、この道理が分かっている人は商談の場においても、「相手に敬意を持って交渉に臨んでいる」のを感じます。
しかしながら、こちらが敬意を持って接しても、相手が何かしら敵意を抱いていたり、不信感を持って話を聞いていたりすることがあります。
その際、最近私が心掛けているのは「6割達成ならOK」という判断基準を持つことです。
以前はなんとか10割、少なくとも8割ぐらいは、当初の目標を達成したいと考えて行動していました。でも、この場合、なかなか自ら満足度を得ることは少なく、相手に対する不満も残ります。
一方、「6割達成ならOk」ぐらいの気軽な気持ちで接していると、仮に当初想定していた1割ぐらいの結果しか得られなくても、「まぁ、マイナスでないだけいいか」と感じるようになりました。
弊社のクライアントさんも、とてもまじめな方が多く、「こうありたい」「これを実現したい」という高い目標を掲げて日々仕事に邁進されておられる方ばかりです。
それはとても大切なことなのですが、理想が高すぎると、かえって「まだ、全然できていない」と感じて、「想像していたよりひどい!」「なぜ、ダメなんだろう?」と悩んでしまい、行動が止まってしまうケースがあります。
先日も、セッションの中で、「社員は全然分かっていない」という驚きの声が社長さんからありました。
社長としては一つひとつ丁寧に説明し、その都度「これ分かった?」と質問して、「分かりました!」という回答を社員から得ていました。けれども、ある時、社員から「これってこういうことですか?」という質問があり、「あれ、主旨が伝わっていないじゃん」と愕然とされたのです。
当方からは「それって御社だけでではないですよ」とお伝えし、「繰り返し、手を変え品を変えて説明すれば、理解してくれる社員は必ずいる」と信じて取り組むことをお話し、具体的な方法について、いくつかご提案させていただきました。
これは
・社員は理解できないと思って話す
・社員は理解できると信じて話す
では、長期的に大きな差が出るという経験則に基づきます。
世の中には信じられないような言動を行う人がいるのは事実。
けれども、仕事をよりスムーズに進めたいなら、相手の意向はともかく、自分は「相手に敬意を持って接する」のを心掛けましょう。
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