知恵の和ノート
商品の機能価値と感情価値に加えて、会社が言語化すべき第三の価値とは?(第416話)
商品の魅力を広く伝えるには、機能価値と感情価値に加えて、社会的価値を言語化する必要あり。
売上アップにつながるセッションを行う際、よくお伝えしているのが
- 機能価値
- 感情価値
です。
機能価値とは「この商品でご飯を炊くだけなく、おかずも簡単に作れます」というように、商品の機能そのものが提供する価値です。他にはない機能があれば、それだけで差別化要因になります。
しかしながら、技術の進歩のスピードが速い中、画期的な機能もすぐに他社にマネされるのが普通です。すると、機能価値だけでは区別がつかないため、価格競争に巻き込まれ、「より安いもの」が選ばれることになります。
そこで、感情価値。
機能的には違いはなくても、作り手のストーリーや商品開発にかけた思いなどが伝わると、「それならこちらの商品を買おう」と考えるお客様が必ず出てきます。
機能価値が役立つかどうかという視点から生まれるのに対して、感情価値は意味があるかどうかという視点から判断されます。
この点、ものづくりの得意な日本は機能価値をアピールすることは得意でも、感情価値を伝えることが苦手だと言われています。
技術者にとっては大きな違いがあっても、買う側にとってはその凄さが理解できないことが多々あります。
また、ご本人にとっては当たり前すぎて、特に説明していないことの中に素人からすると、「それって凄いことじゃないですか」と心が動くことがあります。
このため、クライアントさんとのセッションの中でも「それって凄いことじゃないですか」というこちらの反応に対して、「えっ、そうなんですか?」と先方がびっくりされることも少なくありません。
そして、最近、機能価値と感情価値に加えて、必ず言語化した方が良いと感じているのが
- 社会的価値
です。
この商品を使うことで、「どのような社会を実現しようとしているのか」という社会的な意義を伝えることができたら、商品の魅力はぐんと高まります。
もちろん、一つの商品を使ったからと言って、社会がすぐに大きく変わる訳ではありません。
けれども、「単に自社の売上アップのために開発した商品」と「将来のより良い社会実現の一歩に向けて開発した商品」とでは、社会的価値は異なります。
広い意味では感情価値に含まれるのと思いますが、「社会的価値がどこまで織り込まれているか」が、今後は商品の魅力を伝える鍵になってくるのを実感しています。
皆がSDGsと言っているから右にならえで「環境にやさしい素材を使っています」とアピールするのではなく、会社が、そして、社員が腹落ちしているから「環境にやさしい素材を使っています」と自信を持って伝えられるかどうか。
立派な経営理念や行動指針を掲げていても、商品やそれを売っている社員の言動を見ていると
- そこに一本筋が通っているのか
- 表面的に綺麗ごとを言っているだけなのか
は見る人が見れば必ず分かります。
機能価値や感情価値に加えて、「この商品の社会的な価値は何なのか?」を社内でも一度議論してみましょう。
なお、メディアに取材されるためにプレスリリースを書く際には、この社会的価値をしっかりと踏まえる必要があります。
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