知恵の和ノート
仕事の期限が守れない会社が期限を守る風土を定着させる3つの秘訣(第410話)
社員が仕事の期限を主体的に守る組織風土を作るには「期限を明確にする」「完璧主義を捨てる」「期限を小さく区切る」といった施策を実践する必要あり。
仕事には必ず「期限」があります。
けれども、その期限が曖昧な状況が続いているために「仕事が思ったように前に進まない」ことがあります。
社員の個別事情に関わらず、仕事の期限を守るには
仕事の期限を社員が守れない理由の中で、仕事をやる人の事情として
・忙しい
・仕事のやり方が分からない
・期限を忘れてしまう
・仕事の興味がない
・期限を守るつもりがない
といったことが挙げられます。
社長など仕事を指示する立場からすると、社員の事情がどうであれ、仕事の期限が守れないと業績は上がらないので、大きな問題です。
このため、会社としては「仕事の期限をしっかり守る」という風土をなんとか定着させることが求められます。
その際の秘訣は
・期限を明確にする
・完璧主義を捨てる
・期限を小さく区切る
の3つです。
仕事の期限を明確にする
「これ明日までにやっておいて」
という指示を出した場合、「明日まで」の解釈は人によって違います。
- 社長:明日の始業時間である午前9時まで
- 社員:明日の終業時間である午後5時まで
と捉えていた場合、8時間の開きがあります。
秘書室で働いていた時、秘書室長から教えてもらったことは「仕事を頼まれたら、期限を必ず確認しろ」です。
役員から「明日までに資料を作っておいて」と頼まれたら、「明日の何時までですか?」と必ず確認するよう指導されました。
仕事における完璧主義を捨てる
社員の中にはまじめであるがゆえに「これだと上司に提出できない」と感じて、期限を守れない人がいます。
もちろん、仕事では一定のレベル感が必要です。けれども、満足できるレベルは人によって様々です。
このため、会社としてあまりにも完璧主義を貫いてしまうと、社員が委縮していまい、「この資料だと、また怒られる」と考えて、期限が伸び伸びになる恐れがあります。
銀行員時代、取引先への融資の稟議書を書く際慣れない頃は「これだと完璧じゃない」という思いがありました。
しかしながら、明日までに融資を出さないと、取引先の資金繰りが回らない場合は「完璧でなくても、期限までに提出する」ことを優先せざるを得ませんでした。
たとえ完璧な書類ができても、期限を過ぎると、無駄になるのです。
仕事の期限を小さく区切る
・1月12日まで
・1月31日まで
どちらの期限の方が期限を守られるでしょうか?
もちろん明日までだと、物理的に無理な仕事もあります。
けれども、仮に月末までという形で、多少期限に余裕があったとしても、今日中にやる人はやりますが、やらない人は前日の1月30日になるまで放置して「やばい、明日が締め切りだ」という形でようやく手をつけるというケースも少なくありません。
弊社でも時々期間限定の企画をやっていますが、実際に申込みが多いのは、
・最初のリリース日
・最後の締め切り日
です。
特に複雑で難しい仕事は期限を長めに設定するのではなく、「タスクを細かく分解して、期限を小さく区切る」方が効果的です。
仕事の期限から始める仕事の質のレベルアップ
期限は追われるものではなく、主体的に追うもの。
年の初めにあたって、期限の設定を見直すことで、仕事の質をレベルアップしましょう。
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