知恵の和ノート
トンチンカンな対応が続くと、せっかく築いた信頼も1時間以内に崩れる(第399話)
目の前のお客さんへの対応がトンチンカンなら、せっかくの営業力もやがて意味がなくなる。
先日母が入院中の病院からリハビリ病院へ転院する際、介護タクシーを利用しました。
骨折しているため、車椅子での移動となるので、病院の方から「クルマはこちらで手配しましょうか」というご連絡をいただきました。朝早い時間の転院だったので、その言葉に甘えて先方にお任せしたのですが・・・・・。
入院中の支払手続などを終えて、「9時20分頃には出発ですから、このままお待ちください」と病室でずっと待っていたのですが、お迎えの人がなかなか来ません。
そのうち、9時30分を過ぎたくらいに看護婦さんが来られて、「介護タクシーは遅れているようなので、もう少しお待ちください」と知らせてくれました。
雨が降っており、道路も混んでいるのかと思って待っていると、予定の時間から15分ぐらい経って、ようやく介護タクシーの人が到着しました。
次にエレベーターで地下の駐車場へ。
すると、ちょっと大きめの介護タクシーが停車しており、母は車椅子に乗ったまま、タクシーの中へ。
「チビたちだったら喜ぶかも」と母も上機嫌でしたが、いざ、タクシーが駐車場から出ようとした際、どうも運転手さんの様子が変です。
「すみません、駐車券をなくしたようなので、このままお待ちください」
そのまま、車内で待たされること10分あまり。
「どうしようもないなぁ」といった感じで不機嫌そうな警備員の人と一緒に戻って来て、手動で駐車場のバーを上げてもらい、ようやく病院を後にしました。
その後、20分ほどで転院先の病院へ到着。先ほどよりも雨は激しく降っています。
当然玄関先の屋根のある所まで行ってくれると思っていると、「じゃぁ、ここで降りてください」
仕方なく、妻と私が荷物を抱えてクルマから降りました。雨足が激しい中、母のことはどうするのかと思っていたら、クルマは移動させずに本人に傘をささせた状態で入口まで連れてきます。
「こりゃダメだ」と思いつつ、早く清算を済ませて、転院の手続きをしたかったのですが、介護タクシーの人はクルマに戻ったまま、なかなか戻ってきません。
そこから更に10分ほど待たされて、今回の費用を支払い終え、「ありがとうございました!」
移動中の車内にはこの介護タクシー会社が新聞の掲載された記事や芸能人からインタビューされた記事のコピーなどがベタベタと貼っていました。また、大きな病院から指定を受けるなど、もしかすると、今回の介護タクシー業者さんは営業力のある会社なのかもしれません。
私は義母が外出する際に何回か介護タクシーを利用したことがあります。けれども、今回のような対応は初めて。
前述の会社は、車両は最新のものでしたが、サービスレベルは最悪のものでした。
今度母が退院する際、介護タクシーを利用する場合であっても「この会社は絶対に使わない!」と強く思った次第です。
- マスコミにも取り上げられている
- 営業のトークが上手い
- 最新の設備を備えている
- ホームページの内容が充実している
という会社であれば、そうでない会社に比べて、売上が大きい可能性があります。
けれども、目の前のお客さんに対する対応がトンチンカンで、お客さんから「この会社は絶対に使わない」と言われる状況なら、やがてその売上は減っていきます。
世の中には、真剣にお客さんと向き合って優れた商品を作り、質の高いサービスを提供しているのに
- マスコミに取り上げられたことはない
- 営業トークが上手くない
- 設備が最新のものではない
- ホームページの内容が充実していない
ために、世の中にあまり知られていない会社がたくさんあります。
「悪貨は良貨を駆逐する」ではありませんが、質が悪いにも関わらず、アピールする力が強いために、質の悪いものが質の良いものよりも売れているという状況があります。
弊社のミッションは「言葉を紡いで会社の品質を上げる」。
マーケティングのセオリーでは、「良い商品が売れるのではない、売れた商品が良い商品である」と言われています。けれども、我々はこれを「良い商品こそが売れる」という状況に変えていきたいと考えています。
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