知恵の和ノート
お金に向き合う時は個人の感情や思考をいったん脇において冷静に議論する(第398話)
お金の問題と真正面から向き合うことなくして、会社と事業の存続なし。
本日から衆議院議員総選挙が始まりました。
それに先立って、現職の財務省次官が「このままでは国家財政は破綻する」として、バラマキ政策を批判するような寄稿したことが話題になっています。
会社経営に携わっている方なら、百もご承知かと思いますが、何かを実現するにはお金が必要です。
・社員を雇う
・広告宣伝する
・新たなシステムを導入する
いずれにせよ
・給与を払う
・広告費を払う
・システムの代金を払う
といったお金の手当てができないと、絵に描いた餅になります。
もちろん、手元にお金がなければ、「銀行から借りる」という方法もあります。けれども、銀行も無尽蔵にお金を融資してくれる訳ではありません。
このため、会社であれば
お客様に喜んでもらう
↓
売上を上げる
↓
支払をする
という構造にしっかり向き合わないと、事業を続けていくことができません。
国で言えば財源、会社で言えば資金繰りを確保できない限り、それぞれ存続ができないのはごくごく当たり前の話。けれども、その議論をうやむやにしたまま、耳障りの良いことばかりアピールすることにはすごく違和感を覚えます。
先の財務省事務次官の主張が事実として正しいかどうかを現時点では私は判断できません。
しかしながら、
- 仮に間違っているであればどこが間違っているのか
- 正しいのであれば、対策として何をすべきなのか
を、徹底的に究明することが真に国民のためになると感じています。
給料が上がれば、社員は一時的に喜びますが、その結果、会社の資金繰りが回らなくなれば、最終的には社員のためにはなりません。
広告を出せば、広告会社は喜びますが、メッセージが見込み客に伝わらなければ、お金をドブに捨てたのと同じになります。
新しいシステムを導入すれば、システム会社は儲かりますが、実務的に使えないシステムはやがて会社のお荷物になります。
お金を使うことは一時的には誰かを喜ばせることになるので、実行する人としては気持ちの良いものです。一方で、お金を使わない、使っていたお金を減らすことは、誰かが不利益になるので、決断する側としても、覚悟が必要です。
このようにお金の使い道については、どうしても人の感情や思考が絡んでくるので、一筋縄にはいきません。
しかしながら、ここは個人的な感情や思考をいったん脇に置いて、
- お金の確保はできているのか
- 仮に確保できていない場合、いつまでに、何を、どうするのか
を冷静に見つめ直すタイミングに来ています。
先日あるファンドマネージャーのお話しをお伺いした際、投資先を選ぶ3つの基準として
・お客様第一主義を名実ともに実践していること
・短期的な視点ではなく、長期的な視点で仕事に取り組んでいること
・データに基づいて経営判断していること
を挙げておられました。
まともな経営をしている所にお金は流れてきます。
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