知恵の和ノート
正解が見えない時代に自力で正解に辿りつくために必要なこと(第375話)
正解がない時代で既存の問題解決法が役立たない場合は自分で仮説と検証を繰り返す
提示された問題解決方法で問題が解決できないことがあります。
先日いただいたメールに返信した際、「メールの配信エラー」で返信できないことがありました。
ちなみに、その際出てきたメッセージは次のようなものです。
「[名前] の機能を使用して、別のアドレスまたは別のエイリアスからこのメールを送信しようとしています。[名前] のアカウントの設定に誤りがあるか、設定が最新の状態ではありません。設定を確認して、もう一度送信してみてください。」
私は従来から使っているメールアドレス(以下Aとする)と主に仕事用に使っているメールアドレス(以下Bとする)があります。
配信できなかったのはAのメールアドレスなので、エラーメッセージに従って、もう一度設定し直し、再送したのですが、やはり同じメッセージが出ます。一方、試しにAのアドレスを使って、社員にテストメールを送ったところ、問題なく送信できました。
つまり、提示された問題解決方法では問題を解決できなかったのです。
そこで、ふと思い浮かんだのは、「添付したデータ」のこと。ご依頼のあった資料をお送りしたのですが、かなり容量が大きかったのです。
ここで、「データが重いためにメール配信できないのでは?」という仮説を立てました。
そこで、やはり社員向けに
1.Aのアドレスを使って同じ資料を送る
2.Bのアドレスを使って同じ資料を送る
をテストしたところ、
2については問題なく送れたものの、1についてはメール配信エラーとなった
のです。
これで分かったのは最初にメールを送れなかったのは、「アカウントの設定の問題ではなく、添付したデータの容量の問題」ということです。
このため、最終的には当初の返信先に、「資料をサーバーにアップロードし、先方にダウンロードしてもらう」内容に変更して、無事資料を送付することができました。
メールの送受信であれば、問題はそれほど複雑なことではありません。しかしながら、世の中には「これで問題解決できます!」と教えてもらった方法で、問題解決できないことがたくさんあります。
その際、大切なのは自分で「これが問題解決の糸口ではないか」という仮説を立てられるかどうかです。
今回のメールトラブルで言えば、「メール設定を確認しても、送れるメールと送れないメールがある」という検証から、「メール設定以外にトラブルの要因がある」という仮説が成り立ちます。
そして、メール設定確認後に「送れるメール」と「送れないメール」の違いに着目すると、「添付ファイルの有無」がありました。
そこで、添付ファイルの容量が大きかったことから、「添付ファイルの容量の問題でメールが送れない」という仮説を立てました。
次に、送付先を変えて
同じ添付ファイルを2つのメールアドレスから送付してみる
↓
Aからは送付できないが、Bから送付できた
という検証を行いました。
ここでの結論として、「Aからはあまり容量の大きいファイルは送付できない」ことが分かったので
当初の送付予定先にはダウンロード形式で送付する
という行動を行うと共に
今後容量の大きなデータを送付する際はAのアドレスは使わない
という行動指針を得た訳です。
問題が起こると、誰しも良い気はしません。
けれども、そのモヤモヤした感情を踏まえた上で、思考の力を使ってその問題と向き合えるかどうかで、早く問題を解決できるか、いつまでも問題を引きずるかが違ってきます。
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