知恵の和ノート
社員のモチベーションを上げる取り組みの盲点(第361話)
モチベーションを上げるのは従で、商品を通して提供する価値を上げるのが主
社員のモチベーションをどうやって上げるのか。
これに取り組んでおられる会社も多いように感じます。
しかしながら、
- モチベーションは自分で上げるしかない
- 高いモチベーションは続かない
- モチベーションの高低はお客さんには関係ない
ので、会社として「社員のモチベーションをどうやって上げるのか」に取り組むのは少しピントがずれています。
一人ひとりの価値観は違うので、同じ言葉をかけても「Aさんはすごくやる気になった」のに、「B君はあまり反応がなかった」ということが起こります。
また、研修などを行って一時的にモチベーションが上がっても、それをずっと維持できる人はまずいません。すると、モチベーションを維持すべく、次から次へと、いろいろなイベントやプログラムを提供し続けなければなりません。
そして、商品を買ってくれるお客さんの立場に立てば、社員のモチベーションが高かろうが、低かろうが、一定の品質が維持されてないと、その会社から商品を買おうという気になりません。
それゆえ、会社として取り組むべきは「社員のモチベーションをどうやって上げるのか」ではなく、「社員のモチベーションが上がる場づくり」です。
モチベーションが上がる場づくりに力を入れることと、モチベーションアップそのものに注力するのとでは微妙にやることが違います。
会社の本質はお客さんが喜ぶものを提供することであり、結果として、売上が上がり、利益を確保できます。
つまり
主目的:お客さんが喜ぶものを提供する
であり、主目的を達成するための指標として
今期の売上目標の数字
今期の利益目標の数字
があります。
そして、主目的である
お客さんが喜ぶものを提供する
ために、
従目的:社員が楽しく生き生きと働く
が欠かせません。
極端なことを言えば、「モチベーションの高い社員が自分の好き勝手な商品を作ったけれど、お客さんはまったく喜ばない」のであれば、会社の行動として意味がありません。
つまり
社員のモチベーションが高まる
↓
社員が生き生きと働く
↓
お客さんが喜ぶ商品を提供する
という流れができているかどうかが大切。
申し上げたいのは、せっかく新たな取り組みを始めるのであれば、「より高い目的を見据えているか」を確認しましょうということです。
「そんなことぐらい分かっている」という方もおられるかと思いますが、言葉は一人歩きするので、要注意。
安定しない社員のモチベーションに振り回されると、それに応じて会社の対応がいろいろと変わるため、混乱が生じて、かえって全体のモチベーションが下がります。
そして、社員のモチベーションが上がる場づくりとしては
- 会社として変えないことを決める(理念や行動指針を周知徹底する)
- 社員の挑戦を認める(積極的な行動に基づく失敗を許容する)
- ヨコではなくタテで評価する(他人との比較でなく、過去の本人との比較で成長した項目を評価する)
など、お金をかけなくても、今日からすぐに実行できることはたくさんあります。
なお、人の行動変容を促すために、「感情→思考→行動」のプロセスを知っていると、マネジメントでも役に立ちます。まずは、「体感セッション」で、ご自分の「感情→思考→行動」のプロセスに触れることで、「自分のモチベーションの源泉はどこにあるのか」の一端を知ることをお薦めします。
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