知恵の和ノート
行動の変容を受けて感じる不安を乗り越える(第355話)
不安の理由と真正面から向き合い、自らの意思で負の連鎖を断つ
クライアントさんの中に占星術に詳しい人がおられ、その方によると、本日2020年12月22日から新しく「風の時代」が始まるそうです。
私は星読みはできないので、風の時代に関するコメントはここでは差し支えますが、肌感覚として「時代が大きく変わりつつある」のはなんとなく感じています。
皆さんも新型コロナウイルスのために仕事や生活スタイルでいろいろと影響を受けたかと思います。人の移動が制限され、会社に行って仕事をするというごく当たりまえだった風景も当たり前ではなくなりました。
弊社では「感情→思考→行動」のプロセスに沿って、行動を通して生まれる結果を変えるために感情の動きに着目するという手法を実践しています。
しかしながら、今年の大きな動きを受けて、「行動→思考→感情」についても、いろいろと検証する必要があると感じています。
すなわち、
行動が変わる
↓
思考が変わる
↓
感情が変わる
という流れです。
我々は半ば強制的に行動の変容を求められました。その結果として、「今まで常識だったことは常識ではない」ということに気づかされました。すると、「もしかしたら、こうなるのでは?」といろいろ考えるのではないでしょうか。
そして、先行きが読めない状況を反映して不安や恐怖を感じ、「怖い、嫌だ、つらい」といった感情が生まれます。
特に新聞やテレビでは連日のように不安や恐怖を煽るような報道が行われるため、
感情:怖い、嫌だ、つらい
↓
思考:どうしたら良いか分からない
↓
行動:何もしない(できない)
という悪循環が生まれます。
では、このような負の連鎖をどうやって断ち切れば良いのでしょうか?
中には不快な思いをするので、「新聞やテレビを見ない」という行動を実践されている人もおられます。
これは
行動:新聞やテレビを見ない
↓
思考:余計な情報を入れずに考える
↓
感情:ノイズが減る分、感情も落ち着く
という効果を狙ったものです。
この方法も一定の効果はあるかと思います。
しかしながら、今は情報が溢れる時代。新聞やテレビを遮断しても、ネットなどいろいろな媒体を通して、様々な情報が入ってきます。このため、感情の振れ幅が減っても、やはり多少なりとも振り回される恐れがあります。
それゆえ、お薦めしたいのは「たとえ一時的に辛くても自分の感情と向き合う」ことです。
なぜなら、今年一年を振り返ってみても、たとえ一時的に辛くても自分の感情と真正面から向き合ったクライアントさんは皆さん、このような厳しい状況下にあっても「自分はこうしたい」という明快な意思を持って自律的に行動を続けておられるからです。
大きな行動変容をいきなり迫られて、「怖い、つらい、嫌だ」という感情を抱くのは人として当たり前です。基本的に脳は変化を嫌うので、急な変化を強いられて、「怖い、つらい、嫌だ」といった一般的にネガティブと言われる感情を持つのは、その人が弱いからではなく、ごく普通のことなのです。
一方で、このような感情を抱く理由は一人ひとり違います。
- 新型コロナにかかるのが怖い
- 仕事が減るのがつらい
- 外出制限させられるのが嫌だ
と感じた際、その理由は皆さんと私とでは異なります。
このため、「怖い、つらい、嫌だ」と感じている人に、「怖くない、つらくない、嫌ではない」と感じてもらうためにかける言葉は、一人ひとり違う言葉になるのです。
今まではリーダーが「右向け右!」と声をかければ、ほぼ全員が右を向くということが実現可能でした。
けれども、いろいろな化けの皮が剥がれたことでリーダーが「右向け右!」と号令をかけても、「本当に右でいいのか」「今は左へ行くべきではないのか」「右を向く理由をきちんと説明してくれ」といったように喧々諤々になります。
つまり、これからは
- 自分の信念をきちんと明らかにすること
- その信念に基づいて進む方向をはっきりと示すこと
- 反対意見や疑問に対しては真摯に説明すること
がますます求められます。
このように考えると某国の政治家の先生方には与党も野党も含めて失望を禁じえませんが(笑)、今後は「一人ひとりが自分の人生のリーダーシップを取る」のが主流になるというのが私の予想です。
風の時代のキーワードに「個性」「知性」があるそうですが、まさに「個性を活かして自分の知性を磨いた人が自分の人生のリーダーシップを取る」時代になるのではないでしょうか。
信じるも信じないもあなた次第。
しかしながら、我々はこの予想に沿った形で今後のビジネス展開を行い、この変革期を自力で乗り切っていく人を一人でも多く増やしていきたいと思います。
ヒーズでは、弊社の日頃の活動内容や基本的な考え方をご理解いただくために、専門コラム「知恵の和ノート」を毎週1回更新しており、その内容等を無料メールマガジンとして、お届けしています。
上記のフォームにご登録いただければ、最新発行分より弊社のメールマガジンをお送りさせていただきます。お気軽にご登録いただければ幸いです。