知恵の和ノート
最悪の状況を後で最高の資産とするための2つの心得(第327話)
期限があることを忘れて自分の信念を曲げて行動するのは成長が止まる人
期限があることを前提に自分の確信に沿って行動するのが成長し続ける人
相性が悪い上司と二人だけ。
1996年から2000年にかけて、マニラ駐在員事務所の立ち上げに従事してた時の私です。
現地スタッフは数名いましたが、日本人は所長と私の2名のみ。私もサラリーマン時代に様々な上司に仕えましたが、相性の悪さという点ではダントツのワーストワンです(笑)!
では、人間関係が最悪だったけれど、嫌なことばかりだったかといえば、必ずしもそうではありません。
要因としてあげられるのは、
- 期限があること
- 自分が正しいという確信が自分にあったこと
まず、期限があること。
銀行員は通常2~3年で転勤があります。海外勤務の場合は3~5年と多少長いのですが、いずれにせよ、2人いれば、いずれどちらが数年で転勤します。つまり、最悪の状況は永遠に続く訳ではないのです。
もちろん、いつ、誰が転勤になるかは間近にならないと分かりません。しかしながら、「この関係もいつかは終わる」という安心感がありました。結果的には3年8カ月で私が先に帰国することになり、無事終焉を迎えました。
次に、自分の確信。
サラリーマンの場合は、たとえ納得がいかなくても上司の指示には従わざるをえません。しかしながら、所長の指示や考え方の中には「それって、おかしくないですか?」ということがたくさんありました。
それまでのサラリーマン生活の中でも納得できないことは多々ありました。けれども、駐在員事務所の時には、「人としてどうなのか?」「会社員としてどうなのか?」「お客様に対してそれでいいのか?」と感じることが少なからずあったのです。
今なら、私ももう少し上手いやり方があったと思いますが、当時はまだ若かったこともあり、「それは納得できません!」と自説を曲げませんでした。そして、上司にとってみれば可愛くない部下だったため、人事面ではマイナスに働いたことは後になって判明しました。
しかしながら、ある意味、この時期に自分が正しいと確信することをやることで、共感してくれる人がいることが分かり、帰国後の転職やその後の起業へと繋がっていったのだと思います。
今の時期、新型コロナウイルスとの戦いはいつかは終わりますが、いつ終了するのか正確なことは誰にも分かりません。また、経済活動が止まる中で、納得できないことや理不尽に感じることも少なくないかと思います。
しかし、20年以上前の最悪の人間関係から得た私の学びは、最悪の状況もいつかは必ず終わるということを前提に自分が正しいと確信することを愚直に進めることで新しい展開が生まれるということです。
もちろん、そのプロセスや顛末の中で自分にとってはあまり気持ちの良くない状況に直面するかもしれません。けれども、それは新たなステージへ突き進むために不要なものを捨て去る一里塚。10年、20年単位で見れば良い思い出になります。
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