知恵の和ノート
業務改善を着実に進めるための3つの着眼点(第320話)
全体像を見せず、改善が部分最適で終わるのは成長が止まる会社
全体像を見せて、改善で全体最適に導けるのが成長し続ける会社
前略、業務改善が進まないとお嘆きの社長様
会社をより良くしようと考えているのに、なかなか思ったように進まない場合、日々ストレスが溜まっておられるのではないでしょうか。
私も長年業務改善の仕事に携わってきましたが、改善が進まない場合、3つの観点からチェックすることで、問題解決の糸口を見つけています。
その3つとは
1.全体
2.方向
3.差異
です。
「全体」というのは、社員が業務フローの全体を分かっていないことです。
もちろん、ベテランの社員さんであれば、自分が担当している仕事の流れはおおよそ理解されているかもしれません。しかしながら、「誰が、いつ、何を、どうする」ということに関して、全部をしっかりと掌握している人は意外と少ないのではないでしょうか?
「おそらくA君がやっているはずです」
「それはBさんの仕事だと思いますが」
というように、各社員さんがどの仕事をどの順番でどこまでやっているかを全て分かっているという会社の方が圧倒的に多いように思います。
また、仮に自分の部署の仕事については分かっていても、その仕事の前後については、
「それは営業の仕事だから(自分は知らない)」
「後は総務に丸投げしています」
というように、理解はおろか関心すら示していないことがあります。
このような状況になってくると、業務を改善するためのボトルネックがどこにあるのかについて、社員がはっきりと自分の意見を言えない状況に陥っている恐れがあります。
すると、
「私はちゃんと自分の仕事をやっています」
「仕事が上手く回らないのは、製造のせいです」
というように、改善すべき点について、自分以外に責任を押しつける傾向が生まれてしまい、結局は業務改善が進んでいかないのです。
それゆえ、会社の業務改善が進まない時、全体を俯瞰して理解することは欠かせません。
もし、この全体を俯瞰して理解している人が社長さんお一人であれば、社員に業務改善を進めるよう指示を出したとしても、自分の仕事を楽にすることだけ提案して、会社全体としては、かえって仕事の効率が悪くなる危険性があります。
もしかしたら、
「そんなバカなことは起こらないだろう」
と思われたかもしれませんね。
しかしながら、社員にとっては目の前の仕事をきちんとやることが何よりも大事です。このため、会社全体のことを考えて、わざわざ自分の負担が重くなるような提案をする人はいません。
仮にそのような奇特な人がいても、直属の上司から
「余計なことは考えるな」
「それよりも、もっと自分の仕事を一生懸命やれ」
と一喝されて終わりです。
つまり、全体を俯瞰して理解するのは、社長さんにとってはごく当たり前の常識であっても、社員にとっては、ある意味非常識。この理解の違いが業務改善を進める上で、最初の大きな壁になっているのを感じています。
書いているうちに、少々長くなってしまいました。
もし、残りの
2.方向
3.差異
についても、内容をもう少し知りたいという場合は、
ホワイトペーパー「業務改善を着実に進めるための3つの着眼点」
をお読みいただければと思います。
残り2つの着眼点の解説と、これらを踏まえた上での業務改善の進め方に関する具体的な解決方法を簡潔にまとめてあります。
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お忙しい中、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。
貴社の益々のご発展をお祈り申し上げます。
草々
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