知恵の和ノート
経営者は自己啓発ではなく、深層価値観の自覚で現状を変える(第284話)
深層価値観を一知識に留めて、思考や行動を変えないのは成長が止まる人
深層価値観を仕事に活かして、業績アップにつなげるのが成長し続ける人
社長の価値判断の基準である深層価値観(コアコンセプト)。
弊社では、通常この深層価値観を深掘りすることからセッションを始めています。
深層価値観であるコアコンセプトが分かったことで、行動に大きな変化が生れる人とすぐには変化につながらない人に分かれます。それは表と裏の使い方に表れてきます。
自分が力を発揮できる価値判断の基準がコアコンセプトの表で、力を発揮できない価値判断の基準がコアコンセプトの裏です。
私の場合は、表が「自然体」で、裏が「強要」なのですが、裏が分かったことで、仕事の面で迷うことが減りました。
つまり、私の場合は
このことでモヤモヤするのはなぜだろう?
↓
もしかしたら、何らかの形で「強要」に当たるのでは?
↓
「強要」になるから、この仕事はお断りしよう!
もしくは、
「強要」になるけれど、利益率も高いので、1ヵ月間は割り切って引受けよう!
という流れになります。
一方、表を活かして業績アップにつなげられた経営者もおられます。
その方の場合、本来は連帯感とか仲間と一緒に頑張ることで力を発揮されるタイプなのですが、コアコンセプトが分かるまで、その強みの自覚がありませんでした。このため、社員からは「言っていることは正論だけれど、ちょっと冷たい感じがする」と見られていました。
けれども、コアコンセプトを知って、ご自身の強みを発揮できるポイントを自覚されました。そして、連帯感を意識して社員と接するようにしたところ、売上も2億円→3億円→4億円と順調に伸び、今期は5億円を展望するまでになりました。
- 表を自覚して、それを徹底的に活かす。
- 裏を分かった上で、やる、やらないを冷静に決める。
いずれにせよ、せっかく分かったコアコンセプトを仕事や普段の生活に紐付けてどう活かすかで、会社の業績も社員の反応も大きく変わってきます。
一方で、コアコンセプトが分かった後でも、それを仕事や日常生活につなげることをしない人は、行動が変わりません。
何か新しいものが分かったとしても、それを単に学びの一つとして考えるのか、あらゆることに応用して現状を変えようともがくのか。いくら良い先生に教えてもらっても、その教えを自分事化して自らの血肉にするのか、単に知識として記憶の片隅に留めておくのかでは、その結果に雲泥の差が出ます。
社長になると、少なくとも社内では表立って批判されることはありません。このため、自分を客観視するというのがかなり難しくなります。
この点、コアコンセプトはご自身の体験や家庭での育てられ方の中で自然と培われたきたものです。それゆえ、言葉として持っておくことで、自分を冷静に振り返るという点でも一生使える宝物になります。
まだあまり普及していませんが、経営者が自分のコアコンセプトを知ることで、会社はもっと良くなります。
そのために、さらに知恵を絞り、工夫を重ねていきたいと思います。
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