知恵の和ノート
自己満足の完璧主義から脱却し、お客様との接触頻度を増やす(第262話)
完璧を目指して自己満足に陥り、売上を逃すのは成長が止まる会社
完璧は目指さず、逆算思考でヒットを重ねるのが成長し続ける会社
週1回書いているこのコラム。
「今日はよく書けた」と思ったのに、全然反応がないこともあれば、「なんだか上手くまとまらなかったなぁ」と感じていたのに、読者の方からいろいろと反響をいただくこともあります。
商品で言えば、「これは売れる!」と自信を持って出したものがあまり売れなかったりします。
会社がいくら「これはいい!」と思っても、それは単なる自己満足。もちろん、「これはいい!」と思えるものを作るのは大前提ですが、お客様に「これはいい!」と感じてもらえない限り、売上にはなりません。
そして、それを早く実現するためには、できるだけ打席に立ってバットを振ることが絶対条件です。
ベンチに座っている限り絶対にホームランは打てません。ましてや、放送席からああだ、こうだと評論している限り、絶対にヒットは打てません。まずは、バッターボックスに立って、ピッチャーと向き合わない限り何も生まれないのです。
もちろん、打席に立ってバットを振ると、三振することがあります。また、時には相手が暴投して球をぶつけられることだってあるかもしれません。けれども、野球で言えば、バッターボックスに立ってバットを振らない限り、打者として成績を残すことはできないのです。
できるだけたくさん打席に立つには、商品とお客様との接触頻度を増やすことが鍵になります。
例えば、「出来上がりの予想図を見せる」、「まだ試作品の段階で意見を聞く」、「最低限の機能だけ備えたものを売る」ということがあれば、「完璧に仕上げたものを最後に出す」よりも3倍機会があるので、より多くのフィードバックを得ることができます。
メーカーの場合、まだ完成していないものを出すことにはかなり抵抗があるかと思います。
けれども、最終的に商品を売って売上を上げるということから逆算した場合、まだ会社として完全には満足していないけれど、それを事前に説明した上で、お客様の反応を探ることはそれなりの意味があります。
大企業と中小企業が競争する際、スピードを活かして、時間という平等な条件を最大限に活用することがポイントです。
そして、数多くバットを振るということは、球種に応じて打ち方を変えるように、商品の見せ方を毎回工夫することが必要です。
弊社のクライアントさんでも、まったく同じものなのに、ネーミングを変えた途端、一気に人気商品になったというケースがありました。
- 商品とお客様との接触頻度を増やす
- 商品の見せ方を毎回工夫する
言葉にしてしまうと、簡単なようですが、実行し続けるのは、それほど簡単ではありません。
時には4打数4三振ということもあります。また、死球を受けて怪我をしてしまうこともあります。それでも、勇気を持って打席に立ち、バットを振れるか。
もしかすると、ベンチで野次を飛ばしていたり、放送席でぼやいているばかりではないでしょうか。
球春もまもなく。ヒットを重ねるために、一打席でも多く打席に立ってバットを振りましょう。
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