知恵の和ノート
人に本当に伝えるべき情報は、人を介してこそ伝わる(第258話)
安易な情報収集を基に、表層的な結論を導くのは成長が止まる会社
地道な情報収集を基に、深い結論に到達するのが成長し続ける会社
ある仕事の関連で、ここ1ヵ月ほど専門書を読んだり、インターネットで調べたりしています。
けれども、どの情報も帯に短し、襷に長しという感じで、一番役に立ったのは、その道のプロフェッショナルの方にお会いして、直接お伺いした情報でした。
昔と比べると、調べたい事柄をインターネットで検索すると、簡単に、かつ大量の情報を得ることができます。中には、詳しい解説に加えて、ご丁寧にもテンプレートまで無料で公開しているウェブサイトもあり、たいへん助かります。
けれども、そこで得られる情報がそのまま使えるかと言えば、一部は削除したり、一部は自分で考えて追加する必要があります。
一方、本にしても、500ページ以上の分厚い本の中で、今回の仕事で使えるのはほんの数ページということもざらにあります。
つまり、自分が欲しい情報、しかも、かなり高いレベルの情報を得たいと思った時に、本やインターネットは、あくまで参考材料の一部に過ぎません。
しかし、直接専門家の方に質問すると、やはり、こちらが聞きたいことに対して、的確な回答を得ることができます。もちろん、お会いする専門家のレベルにもよりますが、今回の場合は現役バリバリで、第一線で活躍している人を選んでお聞きしたこともあり、時間対効果で言えば、かなり効率性の高い成果を得ることができました。
つまり、人が知りたいことは、やはり人が答えやその答えを導くためのヒントを持っているということです。
本も人が書いたものであり、インターネット上で公開されている記事も人が書いたものです。
けれども、本であれば、その本を出した目的があり、対象としている読者層がいます。その目的は、当方が調査したい目的と100%一致することはなく、読者層の対象が私と完全一致することはありません。
また、インターネット上の情報も、それを書いた人の目的があり、想定している顧客像があるので、こちらの知りたいこととの間で、どうしてもズレが生じます。そして、特にインターネット上の情報は本と比べると、真偽が定かでない事項も含まれているので、その取扱いにはより慎重にならざるを得ません。
しかし、人対人の会話の中で得られる情報は、その言葉を話す際の表情やトーンも含めて得られることがあるので、肌感覚として「それはこういうことか!」というのがよりストレートに伝わってきます。
普段調べものをする時は、Google先生に頼ったり、本を買ってちょっと調べてポイントを要約するだけで終わらせてしまうケースも少なくありません。
しかしながら、より良いものを作ったり、より高いレベルの要求に応えるには、それだけでは圧倒的に不十分。この点、AIを活用しても、必ずしも満足する結果が得られないのと相通じるものがあります。
情報を得ることが簡単になった分、それに甘えることなく、いかに自分として、一歩も二歩も踏み込んだ上で仕事に取り組むか。
まだ、プロジェクトは仕掛中ですが、歯ごたえのある仕事をしっかり仕上げて、さらに品質を上げていきたいと思います。
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