知恵の和ノート
伝わらない指示を伝えきるのが社長の責務(第220話)
指示が伝わらない責任を社員に押し付けるのは成長が止まる会社
指示が伝わらない原因を社長自ら解決するのが成長し続ける会社
社員へ指示したことが伝わらないということは、経営者であれば、誰しも経験するところです。
伝わらない原因を社員に求めると、
- やる気がない
- 興味がない
- 経験がない
- 理解しようとしない
など、ないないづくしが続きます。
では、伝わらない原因を経営者である社長に向けたら、どんなことがあるでしょうか。
- 言葉が難しい
- 言いたいことがハッキリしない
- 目的や理由を伝えていない
- 無理なことを要求している
- 社員から嫌われている
- 社員に怖がられている etc.
これらを分類すれば、
- 伝える言葉の問題
- 伝える内容の問題
- 伝える人の問題
になります。
伝える言葉の問題で言えば、相手のレベルに合わせて分かりやすく伝えることが基本になります。
でも、この「分かりやすく」というのは曲者。
社長が簡潔に伝えたつもりでも、抽象度が高すぎて、その真意が伝わらないということがあります。
このため、まずは社員の理解できるレベルがどのくらいなのかを探りつつ、表現方法や例え話を交えるなど、工夫が必要です。
次に、伝える内容の問題で言えば、社長が将来を見据えて発言するのに対して、社員は目の前の問題しか見えていないということを大前提に置く必要があります。
これは、視点が違うので、致し方のないところ。
このため、
- なぜ、今これをやるのか
- これをやることで将来どうなるのか
- 逆にこれをやらないと今後どうなるか
を、根気よく伝えていく必要があります。
そして、伝える人の問題。
社員は社長が思っている以上に社長の顔色を伺っています。
そして、言われたことをどう実行するかより、社長から怒鳴られないようにするにはどうするかということに関心が行ったりします。
また、社長の考えた戦略の結果はどうなのかをよく見ています。
このため、普段言っていることとやっていることが違っていたり、指示した内容で社内外に混乱をいつも招いている場合などは、社長の言葉も軽く扱われてしまいます。
以上3つに分類しましたが、実際にはこれらの要素が複数からみあっているケースがほとんどです。
伝わらない原因を社員に求めるのは簡単です。しかし、たとえ社長といえども、社員の意識や仕事への取り組み姿勢を変えるのは簡単なことではありません。
一方で、伝わらない原因を社長自身に求めた場合、少なくとも、今日からでも少しずつ変えることができます。
- 部長に伝える時と、若手社員にしゃべる時では使う言葉を変えてみる
- 経営理念に紐付けした形で、仕事の位置づけを明確にする
- 意識してちょっと口角を上げてみる
伝わるための工夫は社長から率先して実践しましょう。
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