知恵の和ノート
課題解決には自責で捉えて、自分のチェックポイントをおさらいする(第218話)
ミスを他人のせいにして、同じミスを繰り返すのは成長が止まる人、ミスを自分の責任と捉えて、次のミスに備えるのが成長し続ける人
自責とは、「自分で自分の過ちをとがめること」ですが、私としては、「自分に責任があると考えること」という意味の方がよりしっくりきます。
自己責任を略して、自責という感じでしょうか。
自分に責任があるからといって、自分を責める必要はなく、あくまで、自分に責任があるとすれば、どこから手をつけたらよいのかという思考を働かせることが、課題解決には有効です。
例えば、自分と対話するスポーツとも言えるゴルフ。シャンクが出る時には、必ず何かしらの原因があります。
シャンクとは、アイアンのフェースにボールが当たらず、クラブのネックの部分に当たること。右打ちのゴルファーであれば、ボールが大きく右方向に飛んでいきます。ゴルフをされた方であれば、何回かご経験があるのではないでしょうか。
狙った方向と全然違うところにボールが飛んでいくので、特にグリーン近くになって、「この一打で、ピンそばまで寄せよう」と思っている時にシャンクが出ると、かなりショックが大きいですね。
さて、シャンクの原因としては、スイングの姿勢、重心のかけ方、スイング軌道、クラブフェイスの向き、クラブの握り方など、いろいろと考えられます。おそらく、プロの選手であれば、シャンクを打った人を見た時、「今のはスイングがおかしいですよ」というアドバイスができます。
けれども、アドバイスを受けたアマチュアゴルファーがアドバイス通りにスイング軌道を修正したとしても、すぐにシャンクが直るとは限りません。やはり、自分なりのチェックポイントをおさらいして、何回か練習を重ねないと、同じミスを犯すことになります。
一方で、会社経営の場合。
同じように、ミスが起こった時に、すぐに自分で修正できる経営者と、同じようなミスを何回も繰り返す経営者がいます。
ミスを繰り返す経営者の場合も、人からアドバイスを受けたり、自ら気づいたりする中で、「ミスが起きる原因は何か」については、頭では理解していることがあります。けれども、シャンクを続けて出してしまうゴルファーのように頭で分かっているだけでは、やはり同じミスを犯します。
自分なりのチェックポイントをおさらいして、何回も実践を重ねる必要があるのです。
弊社のクライアントさんで深層価値観であるコアコンセプトをご自身でも把握している経営者の方は、何か問題が起きた時に、自分のコアコンセプトと照らし合わせてみて、「あの時、自分はどんな感情を持っていたのか?」と振り返ることで、問題解決の糸口をご自身で見つけられています。
先日も、社員に出した指示を巡って議論が行き詰まってしまった時、「もしかして、これはコアコンセプトの裏に入ってしまったのでは」と気づかれて、すぐさま修正されたことがありました。
ミスや間違いは必ず起きるもの。このため、小さなミスに一喜一憂する必要はありません。
致命的なミスは避けなればなりませんが、そのためには、自分で改善する糸口を見つけて、次のミスを減らす工夫につなげられるかどうかが大事になってきます。
すべての原因は自分の中にあり。
人や環境など、自分以外のせいにしている限り、ミスは増えこそすれ、減ることはありません。
あなたは、なにか自分の意図しない出来事に直面した時に、自ら原因を掘り起こせる習慣が身についているでしょうか?
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