知恵の和ノート
コアコンセプトに沿って、自分らしく売れる仕組みを作る(第162話)
経営者のコアコンセプトに沿わない仕事に取組むのは成長が止まる会社
経営者のコアコンセプトに沿って仕事を作り出すのが成長し続ける会社
コアコンセプト・マーケティングを一言で言うと何になるか?
このように質問された時、最近では、「自分らしく売れる仕組み」を作ることと答えています。
コアコンセプト・マーケティングなら「自分らしく」できる
コアコンセプトを我々は本質的な価値観と定義しています。
例えば、私の場合で言えば、これは自分にとって「自然体」かどうか、が価値判断の基準になっています。このため、仕事をやる際にもあまり制約がない中で、自由にやれる方が力を発揮できます。
世の中には追い込まれて背水の陣になった方がすごく力を発揮する人もいます。けれども、私は追い込まれてやるよりは、気持ちにも余裕がある状況の方がパフォーマンスが良いので、なるべくその状態を保てるよう意識しています。
人によって「自分らしさ」はそれぞれ違います。けれども、自分の本質的な価値観であるコアコンセプトが分かると、仕事に取組む際にも「自分らしく」できるのは、クライアントさんを見ていてもよく分かります。
コアコンセプト・マーケティングなら「売れる」
会社経営についてはやるべきことがいろいろありますが、最終的には自社の商品やサービスが売れないことには何も始まりません。
しかし、情報の流通スピードが速い中、これができるのは自社だけだというケースはほとんどありません。仮に画期的な技術力を持っていたとしても、お客さんの問題解決という観点に立てば、その技術力を使わなくても問題解決できる
ことがあります。また、より性能が良い、よりスピードが速いと言っても、大半のお客さんにとってその差はあまり意味がないことだってあります。
つまり、他社との差別化を目指して、いくら「ウチはヨソとは違う」と頑張って説明しても、口で言うほど簡単なことではないのです。すると、どうしても価格勝負という値下げ競争に巻き込まれます。
しかし、コアコンセプトはその経営者にとって唯一無二のもの。歩んできた人生は一人ひとり違うために、たとえ兄弟であっても、その価値観は異なります。
このため、自分のコアコンセプトに沿った形で自社の商品を説明するだけで、自ずと差別化ができます。そして、その価値観がきちんと伝えられれば、そこに共感してくれる人が、こちらから押し売りしなくてもお申込みしてくれるようになり、自然と「売れる」のです。
実際、フィナンシャルプランナーをやっておられるクライアントさんは、コアコンセプトが見つかった後は「お客さんが共感してくれるようになった」とおっしゃっています。
コアコンセプト・マーケティングなら「仕組み」になる
とは言え、たとえどんなに商品であっても、何もしないで売れ続けることはありません。
売れ続けるためには、何か壁にぶつかった時でも、その壁を乗り越える覚悟が必要です。また、ウェブサイトを作り直すにせよ、チラシを作るにせよ、お客さんの反応が出るまでには試行錯誤を繰り返すことが求められます。
しかし、もしその商品が単に「儲かりそうだから」とか、「みんなもやっているから」といった安易な根拠をベースに売っているものである場合、障害が出ると簡単に諦めてしまいます。
一方、自分のコアコンセプトに基づいて売っている商品の場合、たとえ最初は反応が悪くても、すぐに投げ出したりしません。成果が出るまで粘り強くPDCAサイクルを回し続けます。
つまり、自分が好きで、かつ主体的に行動しているため、自分自身の中に結果が出るまでやり続ける「仕組み」ができているのです。
事実、コアコンセプトを発掘されたあるクライアントさんは、「何の迷いもなく、何でも決められる」とおっしゃっています。
コアコンセプト・マーケティングをきっかけに更なる飛躍を
自分の本心とは違うものはどうしても違和感が残ります。このため、短期間ならまだしも、長期的に見た場合には、自分の本心に沿う形で仕事に取組まないと成果につながりません。
また、圧倒的なセールス力を武器に何でも売ってしまう人は、ごくごく少数派です。会社として継続的に売上げを上げるためには、「売る」のではなく、「売れる」状態を意識することが大事です。
そして、多少の紆余曲折があっても最後までやり抜く力を自分自身が持てるかどうか。
やり方は一つではなく、正解も会社によって違います。また、状況が変われば、その正解も時には足かせになるので、常に変革し続ける姿勢が問われます。
コアコンセプト・マーケティングから始めて、経営者の本質に沿う形で事業を展開していく。
これからも魅力的な経営者と一緒に一つでも多く、「自分らしく売れる仕組み」を作っていきたいと思います。
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