知恵の和ノート
会社のセルフイメージを常に意識して仕事に取組む(第155話)
相手によって露骨に態度を変えていくのは成長が止まる会社
相手が変わっても姿勢が一貫しているのが成長し続ける会社
クライアントさんと仕事をさせていただく時、その取引先とご一緒させていただくことがあります。
取引先と言っても、税理士、弁護士といった士業の先生の場合もあれば、ウェブ制作会社や広告関係の会社といった場合もあります。それらの取引先から見れば、弊社もクライアントさんの取引先の一つ。クライアントさんを中心にするネットワークの構成要素です。
契約の主体で見れば、クライアントさんと各取引先毎の契約であり、お金の流れも、仕事の流れも一対一の関係となります。このため、取引先によって弊社に対する対応もマチマチです。
ある時、クライアントさんの依頼に基づいてA社に連絡したところ、まったくのなしのつぶて。しばらくして、こちらからフォローアップのメールを送ると、そっけない返事が来て、またその後沈黙が続きます。
一方のB社。こちらからのメールに対して即回答があり、お蔭でちょっとしたトラブルもすぐに解決することができました。
A社、B社からみれば弊社もその他大勢の一つ。丁寧に対応しおうが、ぞんざいに扱おうが、直接的には関係はありません。けれども・・・・・。
後日クライアントさんに確認したところ、昨年A社に依頼した仕事はまだ宙ぶらりんの状態になっていました。これに対して、先月B社に依頼したものは近々納品される予定です。
会社として、お金を払ってくれるクライアントさんとお金を払わないその他先を区別するのは、ある意味当然のことです。しかし、その他先への対応を知ることで、お金を払ってくれるクライアントさんへの対応も自ずと知れることがあります。
これらのことはホームページを見ただけではよく分かりません。また時にはたくさんの実績を掲載している会社が実際は忙しすぎて、いろいろな対応が雑であったりします。
私自身も「この先は実績あるし、ちゃんとやってくれそう」と思って仕事をお願いしたところ、かなりいい加減だったことが何回かありました。
人はそれほど器用な存在ではないので、ある会社には丁寧に対応して、別の会社は雑に扱うということを厳密に区別できるものではありません。
雑に扱う一面を持っている場合は、それがたとえ大事なお客様に対してであっても、雑な面が必ずどこかで顔をのぞかします。
今は専門化や分業化が進む時代。一社だけですべてをまるごとやるのは難しくなっています。そして、一社が引き受ける場合でも、自社の経営資源だけで対応するのではなく、関係各社の協力が不可欠です。
この時求められるのは他社とも協力しながらプロジェクトを着実に前へ進めていく力です。そして、そのプロジェクトに参加する会社は、依頼主から言われたことだけを単にやるというのではなく、率先垂範してプロジェクトを成功に導こうとする姿勢を持っているかどうかが問われます。少なくともA社にはその姿勢はありませんでした。
会社の姿勢というのはいろいろな人から見られています。要は会社のセルイメージに沿って日頃から行動しているかどうかが鍵を握っています。
他社の振り見て我が振り直せ。弊社としても他山の石にしたいと思います。
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