知恵の和ノート
現状の変革なくして、会社の継続なし(第140話)
決断を先送りして、現状維持に留まるのは成長が止まる会社
決断を前倒しして、現状変革に努めるのが成長し続ける会社
関西出身の私にとって、大阪と比べて東京には、たこ焼き屋さんやお好み焼き屋さんが少ないというのは不満の一つです。
このため、たこ焼きに関しては時々「銀だこ」のお世話になっています。
その「銀だこ」。今は8個入りが標準ですが、一時期6個入りも販売していました。
「なぜなのかなぁ」という疑問が頭の片隅にあったのですが、「日経トップリーダー」の2016年11月号を読んだ際にその謎が解けました。
同誌では最近「銀だこ」の発売元であるホットランドの社長の記事が連載されています。
そして、最新号を読むと、「銀だこ」の個数が、「8個→6個→6個+10個→8個」という具合に変遷した経緯が説明されていました。
最初に8個から6個に変更した際も思いつきでやった訳ではありません。事前に調査をして、テストマーケティングも行って「これなら大丈夫」と判断して実行しました。けれども、結果は惨敗に終わり、最終的には元の8個入りに戻ったという訳です。
いろいろやってみて、上手くいかずに結局元の鞘に収まるということはあなたの会社でもあるのではないでしょか。
では、これは経営判断における失敗なのでしょうか。
一時的に売上が下がったという点に焦点を当てれば、失敗という評価になるのかもしれません。
けれども、
- 単なる思いつきではないこと
- テストマーケティングもやっていること
からすれば、決断に至るまでのプロセスをきちんと踏んでいます。
そして、本格的に実行した後、上手くいかずに修正して元の個数に戻すプロセスにおいて、会社にとって理想のお客様とはどんな人かがより明確になりました。
つまり、長期的な経営の視点に立てば、一度現状を変えることで更に進化を遂げたと言えます。
理論的には正しい決断であっても、当初に想定していた正しい結果が出るとは限りません。
けれども、
- 手を抜かずに正しいプロセスを経て決断する
- 正しい結果が出なくても、その原因を分析して次に活かす
ということを繰り返していれば、大きく道を踏み外すことはありません。
それよりも怖いのは、変えることを恐れて、決断を先送りするということ。
お客様も会社を取り巻く環境も常に変化しています。変化への対応は長くビジネスを続けていくために絶対に欠かせないポイントです。
ヒーズでは、弊社の日頃の活動内容や基本的な考え方をご理解いただくために、専門コラム「知恵の和ノート」を毎週1回更新しており、その内容等を無料メールマガジンとして、お届けしています。
上記のフォームにご登録いただければ、最新発行分より弊社のメールマガジンをお送りさせていただきます。お気軽にご登録いただければ幸いです。