知恵の和ノート
経営者のセルフイメージが会社の業績を左右する(第130話)
売上の動きにセルフイメージが追随するのは成長が止まる人、売上の動きをセルフイメージが制御するのが成長し続ける人
「セルフイメージは高く持った方がいいですよ」
マーケティングを学ぶと、必ず言われることの一つです。
また、「セルフイメージが低いと大きな売上は上がりませんよ」とも言われます。
まあ、同じ商品を買うなら、しょぼくれた感じの人より、自信満々の営業マンから買いたいというのは心情的にもよく分かります。
けれども、このセルフイメージを高く持つのは口で言うほど簡単なことではありません。
年商1億円の会社の経営者が年商100億円の会社の社長と会った時、「やはり、儲かっている会社の経営者は違うなぁ」と、どうしても引け目を感じてしまうのではないでしょうか。
上には上がいるので、いくら「自分はセルフイメージを高く保っている」と思っていても、判断の基準が自分以外のところにある場合、セルフイメージは上がったり、下がったりします。
そういった場合、次に起きることは何か?
それは、自分よりも劣っている点を見つけてセルフイメージを高く保つという行為です。例えば、それは学歴であったり、肩書であったり、会社の規模であったり、持っている資産の多寡であったりします。
それがサラリーマンや普通の社員だったら、その影響はごく限られた一定の範囲に限られます。
では、もし経営者が
- 判断基準を自分以外のところに置いている
- 自分よりも劣る点を見つけてセルフイメージを高く保っている
だったら、どうなるでしょうか。
- 販売先の大手企業にはペコペコするのに、下請け先には傲慢な態度を取る
- ライバル企業の売上動向を見て一喜一憂する
- 実力に関係なく、出身校で人事評価を変える
といったことが起こり、その雰囲気が社内にも浸透していきます。
私は、上がったり、下がったりするくらいのセルフイメージなら持たなくてよいと考えています。そして、セルフイメージを持つ際に考えるべきは、自分はどんな状態だったら一番力を発揮できるかということです。
つまり、
- 判断基準を自分の中に置く
- 自分との対話の中でセルフイメージを高く保つ
ということです。
あるクライアントさんの場合は、「自分が打開力を発揮している」と感じる時がセルフイメージが高くなっています。
だから、この方の場合、
売上が下がる→セルフイメージが下がる
のではなく、
売上が下がる→打開力を発揮する→セルフイメージが上がる→結果として売上が上がる
ということで数々の危機を乗り越えておられます。
セルフイメージを無理やり高く保つのはしんどいです。
でも、自分はどんな状態だったら一番力を発揮できるかが分かっていると、結果的にセルフイメージを高く保てるようになります。
たとえ業績が悪くなっても、セルフイメージを高く保てるスイッチが押せれば、実力のある経営者はまた業績を回復させることができる。
私はそう信じています。
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