知恵の和ノート
意思決定の期限を決めて、経営のスピードを早める(第129話)
確実な正解を求めて、いつも意思決定を先延ばしするのは成長が止まる会社
不確実な結論であっても、常に意思決定を前倒しするのが成長し続ける会社
「チェスにおいて、5秒で考えた手と30分かけて考えた手を比べると、86%は一緒です。」
先日参加した意思決定に関するセミナーで、講師の先生からファーストチェス理論なるものを教えてもらいました。約9割が同じ結論なら、29分55秒を無駄にしないためにも、早く結論を出した方が良いということになります。
意思決定が遅くなる要因として上げられるのは、正しいかどうかが分からないということです。
先日も午後からクライアントさんと打合せする予定だったのですが、台風の影響を勘案して、朝の時点でいったん中止にし、来週に予定を変更しました。
結果論からすると、打合せ場所へ行く電車も動いており、当初の予定通りでも大丈夫だったかもしれません。
けれども、台風の進路や進むスピードなどは誰にも変えられません。朝の天気予報ではちょうど打合せの時間帯に台風が上陸する感じだったので、クライアントさんに連絡して予定を変えてもらったのです。
もちろん、ギリギリまで粘って最終的に判断するというやり方もあるかと思います。
しかし、自分がクライアントさんの立場だったら、「今日は予定通りやるのか、やらないのか、どっちなのだろう?」と、やきもきするより早く決めた方がよいと考えました。
このため、前日の時点で、朝起きてニュースを見て結論を出すというのを自分として決めていました。
意思決定が遅い人の特徴として、意思決定する期限を決めていないということがあります。
仮に最初に行った意思決定が間違いだったとしても、早く決定している分だけ、軌道修正も早くできます。
しかし、意思決定が遅いと、時間だけがどんどん過ぎていき、状況が刻々と変わっていきます。すると、最初に「こうしよう」と思っていたことが中途半端に終わってしまうことが多いです。
経営者の最大の仕事は意思決定すること。
意思決定に時間がかかるようなら、まずは意思決定する期限を決めることをお薦めします。
先延ばしの「先」を決めることで、経営のスピードは早まります。
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