知恵の和ノート
比較の対象を変えて、将来を展望する(第123話)
他者との比較で一喜一憂するのは成長が止まる会社
自分との比較で一歩前進するのが成長し続ける会社
今年は会社設立で10周年になりますが、社会人になってからはちょうど30周年になります。
43歳の時に起業したので、会社設立50周年の時には93歳!
さすがにこれはちょっと想像しづらいのですが(汗)、社会人生活50周年だと73歳。
これはなんとなくイメージできるようになってきました。
30年前に銀行に入った時、支店にOBらしき人が訪ねてきて、先輩風を吹かせながら、自分の後輩である支店長たちに偉そうに接しているのを見て、「ああはなりたくない」と痛烈に思いました。
その当時はせっかく入った銀行を辞めるなんて、まったく想像すらしていませんでした。しかし、その後銀行を途中で辞め、サラリーマン生活ともオサラバしたので、結果的には、30年前に「ああはなりたくない」と感じた人になることは避けることができました。
さて、サラリーマンであれば、会社の中に、5年後の自分や20年後の自分に相当する諸先輩方がいます。このため、「ああいう人になりたい」「あんな人にはなりたくない」と評価は分かれるにせよ、近くに指標があります。
一方で、経営者の場合。
尊敬できる経営者や憧れている経営者がいる人もおられます。また、「あんな経営者にだけは絶対になりたくない」という反面教師となる経営者が身近にいる人もおられるかと思います。
けれども、会社が違い、業種が違い、時代が違う、といったような様々違いがあるために、一部分はすごく参考になっても、そっくりそのまま指標とはならないのではないでしょうか。
結局、経営者の指標となるのは過去の自分と現在の自分です。
しかし、実際には他の経営者と比べて、「彼の方がまだ若いのに自分より売上が上がっている」とか、先代の社長に比べて、「自分はあそこまでの経営手腕はない」というように自分以外の人と比べて一喜一憂していることが少なくありません。
お恥ずかしながらかく言う私も今までの10年間の中で、他の経営者と比較して、自分を評価するということが数多くありました。
そして、そういった他者との比較は往々にして、自分への批判につながります。
「なんで、ダメなんだろう・・・」
一方で、自分よりも苦戦している経営者を見て、「まだ彼に比べれば大丈夫」と変に安心感をもったこともあります。
けれども、10年やってみて確実に言えることは一つ。
10年前の自分、5年前の自分に比べると、今の自分は着実に成長しているということです。
これは他人から見れば単なる一人よがりの自己満足なのかもしれません。
しかし、最近では自己満足でも良いのではと思い始めています。
だって、まずは自分を満たさない限り、クライアントさんが抱えている不満を解消するなんてできないのですから。
他者と比較することで闘争心に火がつき、更に頑張れる人はどんどん他者と比較して前へ進めば良いかと思います。
けれども、私のように他者と比較すると、自分のできていないことに焦点が当たってしまってエネルギーが落ちてしまう人は、他者と比べるのは止めた方が良いかもしれません。
生れも違うし、考え方も違うし、環境も違うので、他者と比べても、自分の将来はイメージできません。
まずは自分を信じること。
数々やってきた失敗も必ずあなたの成長の糧になります。
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