知恵の和ノート

2016/04/05

社員の意見に真摯に耳を傾ける(第109話)

カテゴリー :コミュニケーション

社員の意見を適当にいなすのは成長が止まる会社
社員の意見に正面から当たるのが成長し続ける会社

社員の意見に耳を傾ける

あるクライアントさんとの打合せの際、新しく始めるサービスについて「社員へのインセンティブをどうするか?」ということが議題に上りました。

いくら良いサービスができても、実際にお客さんに販売するのは現場にいる社員の人。社員がやる気になって「頑張って売ろう!」と思ってもらえるよう、いろいろと案を練りました。

取りあえず最初の1件が売れた時のインセンティブプランが決まって、「では、2件目が売れた時はどうする?」という話題に。これについては「社員の意見も聞こう」という結論に落ち着きました。

その時、クライアントさんが心配していたのは、「とんでもないプランが出てきたらどうしよう??」ということ。

経営者としては新しいサービスを売りたいのはやまやまです。けれども、会社の利益を確保しつつ、社員間でのバランスを取る必要もあり、「売上の半分を還元してほしい」みたいな極端な要求は避けたいところです。このため、クライアントさんもやや警戒されていたのです。

そこで、当方からしたアドバイスは「極端な意見は大歓迎です」ということ。

なぜなら、「100万円売ったら、50万円よこせ」という意見が出たら、少なくともその社員は売る気がある証拠だからです。

もちろん、取引採算等を考えて、出た意見をそのまま採用する訳ではありません。けれども、少なくとも「100万円売ったら」という場合は、なんらかの見通しや勝算がある可能性があります。

「100万円売ったら、50万円よこせ」という意見が出た時に、「ふざけるな!バカヤロー!!」と思うのが普通です。

しかし、せっかくこちらから意見を求めているのに、「ふざけるな!バカヤロー!!」と言ってしまうと、社員は「それなら、最初から聞くな!!!」と思って、今後意見を求めても反応しない恐れがあります。

日頃「社員からなかなか提案してこない」とぼやいている経営者のお話をよくよく聞いてみると、社員に意見を求めて、自分の考えているものと違っていると、「それは違う」「そうじゃないだろう」とすぐにダメ出ししていることが少なくありません。

社員は経営者が考えている以上に経営者の一言ひとことに敏感に反応します。そして、経営者が自分たちの声を真摯に受け止めようと思っているのか、単に形式的に意見を拾っているだけなのかを鋭く感じ取っています。

意見を求める時は最後まで聞く。そして、変な意見が出ても感情的に反応するのではなく、冷静に対処する

コミュニケーションは聞き手の力量が問われます。

メールマガジンのご登録

ヒーズでは、弊社の日頃の活動内容や基本的な考え方をご理解いただくために、専門コラム「知恵の和ノート」を毎週1回更新しており、その内容等を無料メールマガジンとして、お届けしています。

上記のフォームにご登録いただければ、最新発行分より弊社のメールマガジンをお送りさせていただきます。お気軽にご登録いただければ幸いです。

最新の記事

アーカイブ