知恵の和ノート
お金と売上と利益を考える時間の単位を変える(第103話)
同じ時間の単位で選択肢を狭めるのは成長が止まる会社
時間の単位を変えて選択肢を広げるのが成長し続ける会社
「子供の成長に合わせて考えてみれば」
小さいお子さんのためにも「早く稼がなきゃ」「今すぐ儲けないと」と内心すごく焦っていたクライアントさん。ある時奥様から冒頭の言葉を言われて、すっと肩が楽になりました。
すると不思議なことにいくつかの案件が立て続けに決まり、結果的には考えていたよりも早く儲けが出ました。
これは、実際にクライアントさんであった事例です。
このクライアントさんの場合、当面の資金繰りは問題なかったのに、目先の現金ばかり追っておられました。
しかし、「子供が成人するまであと10年以上はある」と思って、「10年で1億円を稼ぐにはどうすればよいか」と考えを切り替えたことで、選択肢が大幅に広がったのです。
「目先の利益を追うな」とは成功者がよく言う言葉。一方で、「どうやって儲けるか」を常に考えていないと、足元の経営が揺らいでしまうことにもなります。
このあたりのバランスをどう取るか。
私なりの解釈ですが、
- 利益は3年単位で
- 売上は月単位で
- お金は1日単位で
捉える必要があります。
つまり、
お金は毎日きっちりとチェックする
↓
売上は月次で締めて進捗を確認する
↓
利益は長期的な観点から冷静に判断する
という感じです。
いくら格好をつけても毎日の資金繰りが回らないと、やはり落ち着いて仕事に専念できません。月末に100万円足りないなら、月末の前日までに100万円以上の現金をまず用意することが先決です。
次に売上。
「今月契約見込だった先が先方の都合で1ヵ月先延ばしになる」、「最初の感触は良かったのに、見積りを出したとたんに連絡が来なくなった」というのはよくある話です。
これと狙いをつけた案件は確実に獲得し、反応が遅い先は待ちの姿勢ではなく、こちらから定期的にコンタクトを図るなど、きめ細やかなフォローアップを続けていく必要があります。
そして、利益。
「スポット的にできるだけ利益を上げるのではなく、最初は利幅が少なくても、次の商品でカバーする」、「次から次へと新規顧客を追いかけるのではなく、既存のお客さんのライフタイムバリューを上げる」といった仕掛けが必要になってきます。
日々忙しいと、まずは目先のお金を確保することと、せいぜい数ヵ月先の売上を確保することに関心が行きがちです。けれども、月に1日ぐらいは、「3年単位で利益を上げるには今何をしたらよいか?」という視点を持つことも経営者には必要です。
案外その発想が結果的には目先のキャッシュフロー改善につながることもあります。
ヒーズでは、弊社の日頃の活動内容や基本的な考え方をご理解いただくために、専門コラム「知恵の和ノート」を毎週1回更新しており、その内容等を無料メールマガジンとして、お届けしています。
上記のフォームにご登録いただければ、最新発行分より弊社のメールマガジンをお送りさせていただきます。お気軽にご登録いただければ幸いです。