知恵の和ノート
自律的に会社の生存率を上げる(第100話)
他者に頼り、待ちの姿勢で行動するのは成長が止まる会社
自ら考えて、自らの意思で行動するのが成長し続ける会社
厚生労働省が昨年発表した2014年分の人口動態計によると、2014年における乳児(生後1年未満)の死亡率は1,000人比で2.1。
これは世界的に見ても低い水準です。乳児死亡率は地域・社会全体の保険水準・生活水準を示す指標の一つであると言われており、日本はこの点においては名実ともに先進国です。
そして、今年の新成人の数は121万人。少子化の影響で昔に比べれば人数自体は減っているとは言え、日本の場合、赤ちゃんが無事成人になる確率は世界的にもかなり高いと言えるのではないでしょうか。
一方で、法人の場合はどうか。
会社が倒産せずに、経営されていくことを一般的に「生存率」と呼んでいますが、ネットで調べてみると以下のような数字が出てきました。
- 設立1年=40%
- 設立5年=15%
- 設立10年=6%
- 設立20年=0.3%
つまり、会社を作っても20年無事経営を続けていけるのは1,000社中3社しかない計算になります。
日本では、個人の場合、生れて1年以内に亡くなるのは1,000人中2人であり、手元に統計の数字はありませんが、おそらく相当堅めに見積もっても、個人の場合、生れて20年を迎える人は1,000人中900人以上はいるはずです。
一方、先の生存率の数字が正しければ、法人の場合、生れて20年以内に亡くなるのは1,000社中997社ということです。
もちろん、この法人の生存率についてはいろいろと議論があり、実態の生存率はもう少し高いという気もします。でも、いずれにせよ、同じ日本という土俵の上に立ちながら、個人に比べると法人の生存率が極端に低いことは間違いありません。
これって、どこかがおかしくはないでしょうか?
私はどこかが変であり、変える必要があると思います。
乳児死亡率の低い日本の場合、赤ちゃんが生まれる数を増やすことで、人口を増やす、ひいては社会を活性化につながります。
でも、会社という法人の場合、単に起業する人の数を増やすだけでは、会社の数を増やす、ひいては活力ある社会の実現につながらない側面があります。
そして、事業の継続を達成することで少しでも会社の生存率を上げるには、待ちの姿勢では絶対にダメ。子供がやがて大人になるにつれて、自分の頭で考え、自分の意思で行動するように、会社も自ら考え、自らの意思で自律的に行動することが欠かせません。
弊社もようやく今年で10年目。
やっと小学校の高学年に上がれた感じですが、まずはあと10年、全力で駆け抜けたいと思います。
ちなみに、過去に遡って見ると、乳児死亡率は、1985年で5.5、1975年で10.0、そして、1955年では39.8となっていました。つまり、今の数字は40年前に比べると5分の1、そして、60年前の20分の1です。
個人でできたことが法人でも必ずできると私は信じています。
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