知恵の和ノート

2015/12/08

お客様から見える姿を意識して細部を整える(第92話)

カテゴリー :マーケティング

細部に手を抜いて契約を取りこぼすのは成長が止まる会社
細部に手をかけて契約に結びつけるのが成長し続ける会社

お客様から見える姿を意識する

「当日はスマートフォンなどで本メールを係の者にお見せ下さい」

セミナーなどに申込みをすると、「本メールを受講票とさせていただきます」というメールを受取ることがあります。

その場合、たいていは「本メールを印刷して受付にお出し下さい」というケースが多いのですが、先日あるウェブ関係の会社のセミナーに参加したところ、スマホで見せればOKという内容でした。

そして、セミナー当日、講師の先生が途中で、「実は皆さんに特別のプレゼントがあります」と言って、セミナーの補足となる小冊子を紹介しました。帰る時にでも、もらえるのかなぁと思っていると、「皆さんのお手元にメモ帳が配ってあると思います」と、事前に机の上に置かれていたメモ帳に注意を喚起します。

そして、「ページを2枚ほどめくっていただけますか。その下の方にURLが書いてあります」という説明があり、セミナー参加特典の小冊子は指定されたURLからダウンロードするという流れでした。
 

  • 受講票を印刷して渡すのではなく、スマホで見せる
  • 小冊子を現物で渡すのではなく、ダウンロードさせる

そのこと自体、取りたててたいしたことではないかもしれません。

けれども、ウェブ関係の会社がそれを業務の流れの中で実行することは、それなりの意味があります。ペーパーレスという点では首尾一貫しているので、他の会社とはちょっとした差別化になります。少なくとも、私は「ちょっとしゃれてるなぁ」と感じました。

商品やサービスを売る時には、お客様から見た時にどう見えるかというのは常に意識しておく必要があります。

飲食業を営むクライアントさんから、セミナーの参加費の事前振込がきっかけとなって、セミナーの参加を取りやめたというお話を聞きました。

知人の飲食店向けコンサルタントの方から、あるセミナーのお誘いを受けたクライアントさん。「お金をかけずに飲食店が儲かる方法」という興味のあるテーマだったので、早速ウェブで申込しました。

参加費用は3,000円で、早期割引価格は2,500円。そこで、もちろん安い方の2,500円で申込むと事務局から「本日中に2,500円を以下の銀行口座宛に振込んで下さい」というメールが来たそうです。

そのメールを見て、クライアントさんはカチンと来ました。

理由は以下のようなことです。(振込手数料等は当時のもの)

  • 経営者から見て銀行に払う振込手数料ほどバカらしいものはない
  • 2,500円を振込もうとすると、今回の場合だと他行宛の振込なので振込手数料が432円かかる
  • すると、参加費用と振込手数料の合計が2,932円になり、定価の3,000円と比べても8円しか安くならない
  • これが10,000円とか20,000円の参加費だったらまだしも2,500円に対して432円だと元金に対して17%以上の出費になる 
  • 特に飲食店経営者は1品300円とか、500円といった商品を売っているので、振込1件につき432円とか、648円を払うたびに、「なんとかならないか」といつも考えている

そして、セミナーのテーマが「お金をかけずに」だったのに、参加者に無駄な経費を平気で払わせることに対して、「この会社、ほんまに飲食店のことを分かってるの?」と思ってしまい、結局セミナーには参加しなかったのです。

セミナーの主催者側からすると、こんな面倒くさそうなお客さんは願い下げですが(笑)、​​​​​​​お客様から見た時にはどう見えるのかという点では、私自身もいろいろと気づきがありました。

あなたの会社では、​​​​​​​お客様から見た視点を常に意識されているでしょうか?

ちょっと業務フローを変えるだけで、「さすが○○のプロ!」と思われることもあれば、文言一つ間違えただけで、「ここに頼んで本当に大丈夫かなぁ?」と不信感を抱かれることもあります。

お客様の目は細部にも届いています

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