知恵の和ノート

2015/03/31

本物の価値を感じて目利き力を磨く(第56話)

カテゴリー :意識改革

いつもケチで安く買い叩くだけなのは半人前の経営者
普段はケチでも時に太っ腹になるのが一人前の経営者

本物の価値を感じる

先日、ある旅館で食事をしたのですが、それはもう一品、一品に作る人の料理に対する愛情やおもてなしの心が感じられるものばかりでした。

その翌日、友人とホテルの日本料理店でランチを食べました。

見た目は華やかなのですが、「でも何か違う・・・」

値段的には旅館で食べた料理とホテルで食べた料理にそれほどの違いはありません。

でも、私が思ったのは、「あの旅館ではもう一度食事したいが、ホテルのお店には別に行かなくてもいいや」

もしかすると、日にちをおいての食事だったら、その違いは気にしなかったのかもしれません。しかし、前日の印象があまりにも良かっただっただけに、おそらくはそこそこ及第点の料理も自分の中では評価が大きく下がってしまいました。

もし、本物を目指すのなら、本物にできるだけ触れてその価値を感じることが必要です。

世の中には薄っぺらい中味なのに売り方や表面上の見せ方で、高く売っているものがたくさんあります。しかし、本物はたとえ最初は「えっ、こんな値段するの!?」と思っても、実際に経験してみると、「これなら納得!ぜひまた経験したい!!」と感じます。

本物と偽物を見分けるには実際にお金を払って体感するしかありません。

私もいろいろと高い授業料を払うことで、ある程度は分別できるようになってきました。

ところで、私がやっているコンサルティングの場合、知識やノウハウ、解決方法という形がないものを提供するビジネスです。

このため、最初にこちらが、「ここまでは無料ですが、ここから先は有料になります」という線引きをハッキリしておかないと、「いい話を聞かせてくれてありがとう」「今日はいろいろと参考になりました」で終わってしまうことがあります。

この点、しっかり稼いでいる人は、「事前相談は何時間でも無料ですが、具体的な個別案件は有料で、内容に応じて見積もりを提示します」というように明確な方針を決めています。

また、仮に友人からの相談であっても、「1回30,000円ね」と自分の提供する価値に対して安易に妥協しません

一方、このように自分のビジネスについて対応方針をしっかりと決めている人に限って、お金を支払う時はきちんと支払います

先日もあるクライアントさんがこちらは特にオファーしていないのに単価を今までの倍にする提案をしてくれました。

もし、あなたが「ウチのお客さんはお金の払いが悪い」「いつも値引きばかり依頼される」と感じておられるのなら、もしかすると、あなた自身が取引先に対してきちんとお金を払おうとしていないのかもしれません。

もちろん、会社経営を行っていく上で無駄なお金を使うことは避けなければいけません。また、何かを発注するにしても、相見積もりを取って、価格を比較検討した上でどこに依頼するかを決めた方がベターです。

けれども、より大切なことは、価値のあるものを価値あるものだと理解できる目利きです。そして、「これこそ本物だ」というのが肌感覚で分かると、自分のビジネスで大切にしなければならない一線がだんだんと見えてきます

自分自身が価値あるものにお金を払うことに抵抗がなくなってくると、引き寄せの法則でありませんが、自然とご自身のビジネスにも、きちんとお金を払ってくれる人が自然と集まってくるのです。

価値を他人に分かってもらうには相手次第の要素が残りますが、自分が本物の価値を分かるには自分の努力次第です。

普段は倹約に努めているが、自分が良いと思ったものには、たとえ値段が高くても気前よくお金を払う。

私の周りで成功している経営者は、ケチ太っ腹の二つの顔を持っている人が多いです。

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