ミセルチカラの磨き方
ビジョン無き会社がつぶれるのはなぜなのか?
心意気を形にするコトノハ職人、岩井洋美です。
「ビジョン無き会社はつぶれる」
いろいろなメディアを通してよく見聞きするユニクロ創業者の柳井さんの言葉です。
この言葉を聞いて、みなさんはどう思われますか?
「そうだよね~その通り!」
「やっぱりビジョンが無いととダメなのか…」
「うちはビジョンがあるから大丈夫だ!」
この言葉の一番大事なところって「ビジョン無き会社がつぶれる」に続くところだと思うんです。
「ビジョン無き会社がつぶれるのはなぜか?」です。
「なぜ」の答えは一択。
経営そのものにつながっているから。ブランディングもマーケティングもマネジメントも、すべてが「ビジョン」につながっています。
そんなことは知識として分かっているとしても、実際には「ビジョン置き去り会社」はよくあります。
「どんな会社ですか?」の問いには、〇〇を作る会社、〇〇を売る会社、〇〇を提供する会社というように、多くは「モノ」で答えます。
「どんな会社と思われたいですか?」の問いにはどうでしょう?
ビジョンとつながっていないと答えられません。
つながっていないとどうなるか?
まず「こうは思われたくない」ことに敏感になります。
自社にとって悪いイメージになるようなことに関心を向けて、それがどんな小さなことであっても「火消し」に走ります。「ボヤのうちに消しておく」ことに目を光らせることは今どきの言われなき誹謗中傷対策とは別物です。
お客様に「こういう会社と思われたくない」はあっても、「こういう会社と思われたい」が無い。これがビジョン無きブランディングです。
考えるのは「いくら売り上げればいいか」という数字だけ。
例えどんな人のための商品やサービスと言えたとしても「なぜそれをやる会社なのか」が明確ではない。
妙に大きなこと、耳障りの良いことを言ったとしても、お客様に「こういう会社と伝えたい」が無い。これがビジョン無きマーケティングです。
「ビジョン」は標語であっては意味がないのです。そして独立したものであっても活用できません。
「ビジョン」とつながった「会社のスタンス」があり、「会社のスタンス」に基づく「行動指針」なり「行動規範」があり、「行動指針」に沿った「具体的な仕組みやルール」があり、ようやく日々携わる個別の仕事があるわけです。
よくあるのは、このつながりを考えずに、具体的な方法だけを考えたり、ルールや決め事ばかりを増やしたり、個別案件に起こることだけを考えたりします。「ビジョン無きブランディング」や「ビジョン無きマーケティング」はまさにこれです。
「ビジョン無き会社はつぶれる」には、とっても深い意味があると私は理解しています。
ちなみに、ファーストリテイリングは「服を変え、常識を変え、世界を変えていく」にすべての事業がつながっているわけです。
「ビジョン無き会社はつぶれる」
柳井さんが言えば「成功者の金言」となりますが、「金言」になっていてはいけないと思います。
これが当たり前のこととして、経営者の常識にならないと。
それでは、今日も1日お元気で。
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