ミセルチカラの磨き方
逆風は未来へのステップ:スイッチバックに学ぶ目標達成の思考法
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
ビジネスにおいて、目標に向かって順調に進んでいるように見えても、時には思いもよらぬ方向転換が必要になることがあります。そんな時、「なぜ逆風ばかり?」と嘆くのではなく、それを目標達成のプロセスと捉えることで、新たな視点が生まれるかもしれません。
この考え方を象徴するものとして「スイッチバック」をご存知でしょうか?
スイッチバックとは、急勾配を効率よく登るために、ジグザグに進む道路や鉄道の設計を指します。箱根登山鉄道などでは、このスイッチバックを体験することができます。
列車は一旦進んだ方向から逆向きに走り始めるため、初めて乗った人は不思議な感覚になるかもしれません。しかし、進行方向が変わったとしても、列車は確実に山頂へと向かっています。
スイッチバックとビジネスの共通点
このスイッチバックの原理は、ビジネスにおいても多くの示唆を与えてくれます。たとえば、あなたが掲げた高い目標
・売上を2倍にする
・新規事業を成功させる
・組織力を高める
これらに向かう道のりは、必ずしも一直線ではありません。むしろ、途中で予想外のトラブルや逆風が吹き荒れることがほとんどです。
思い描いた通りの計画で進めないとき、私たちはつい「もうダメかもしれない」と諦めそうになります。
・社員が辞める
・計画していた融資が通らない
・競合に先を越される
これらはすべて、目標達成を阻む障害に見えるでしょう。しかし、この時こそ重要なのは、スイッチバックの考え方を取り入れることです。
逆風もプロセスと捉える発想
たとえば、計画外の仕事が増えた状況を「ただの足かせ」と見るのか、「目標に近づくための重要なプロセス」と捉えるのか。この違いが最終的な成果を大きく左右します。
ある会社では、社員の退職が相次ぎ、残されたメンバーが急増した業務に追われる事態に陥りました。一見すると逆境です。しかし、この会社は「仕事の進め方を見直すチャンス」と捉え、業務フローを徹底的に再構築しました。その結果、以前よりも効率的な体制を構築し、売上を倍増させる基盤を作り上げたのです。
目の前の出来事を単なる障害と見るのではなく、それが未来の成功につながる過程だと信じられるかどうか。この視点が、逆境を乗り越える鍵となります。
スイッチバックの思考法を活かすには
1.目標との関連性を常に意識する
現在の取り組みが目標達成にどうつながるのかを考える習慣を持ちましょう。一見無関係に見える作業も、「目標に近づく一歩」として再定義することで、モチベーションを保てます。
2.方向転換を恐れない
一直線で成功に向かうことは稀です。進行方向を変える必要があっても、それが目標に向かう一手だと確信できれば、迷わず行動しましょう。
3.逆境を楽しむ余裕を持つ
スイッチバックのように、逆風も一つのプロセスとして楽しむことができれば、ビジネスの困難も前向きに乗り越えられるでしょう。
逆風を活かして未来を切り拓く
スイッチバックは、進行方向が変わっても確実に上を目指しているという点で、ビジネスの本質を教えてくれます。目の前の問題に振り回されず、それを「必要なプロセス」として受け入れることができれば、どんな逆風も成長の糧になるでしょう。
次に困難に直面したときは、「これはもしかしてスイッチバック?」と思い出してください。そして、その瞬間を未来へのステップに変えるための一歩を踏み出しましょう。
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その目標管理は達成に向かう行動とつながっているか?
会社が目標を着実に達成していくためには仮説を立て、結果を踏まえて検証を重ねながら、新たな行動につなげるプロセスを組み入れましょう。
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