ミセルチカラの磨き方
在庫に関する2つのギャップを埋めることは資金調達の鍵
ヒーズ株式会社の岩井徹朗です。
製造業や小売業など「在庫」があるビジネスの場合、在庫に関する2つのギャップを埋めることは大切です。
1つは経営者と銀行員との認識のギャップ。
「在庫が多いか少ないか」は銀行員が必ずチェックする項目です。
先日も新たに資金調達をすべく銀行と交渉中のクライアントさんも、やはり在庫の状況について銀行の担当者から質問がありました。
経営者からすれば、「商品の品切れ=売れるチャンスの喪失」なので、一定の在庫を持ちたいと考えます。一方、銀行などお金を出す側からすると、「在庫が多い=売れていない商品がある」と見なす傾向があります。
この点、今後の売上見込みや商品の特徴については流暢に話ができるのに、
在庫の話になるととたんに口ごもってしまう
↓
経営者が想定している以上に会社の評価を下げる
ので、とてももったいないです。
2つ目のギャップは帳簿の価格と時価とのギャップ。
業績が悪くなった会社の資産を調べると
・長年売れていない商品の在庫がある
・赤字になるのを防ぐために、費用に計上せず、卸棚卸資産として資産計上している
ことが多いです。
また、中には
・製造にかかった費用ではなく、販売したい価格で資産計上している
・仕入れた時の価格で計上しているが、時価で計算すると大幅に価格が下がっている
こともあります。
このため、決算書に1,000万円の商品が計上されていても、実際には100万円にもならないケースもあるのです。
したがって、ビジネスの構造上、一定の在庫を持たざるを得ない会社の場合は「在庫の状況をきちんと説明できるか」が一つのポイント。
在庫の数については定期的に棚卸ししている会社は多いかと思います。一方で、在庫の価格については過去に単価をそのままにして見直していない会社もあるのではないでしょうか。
お客様のニーズの変化も激しいので、「売れると思って作った商品が売れなかった」ということがどうしても起こります。
最終的に決算書にどう計上するかは別として「在庫の状況を正確&的確に説明できるか」は常に意識しましょう。
「利益の見える化」との関係で言えば、在庫は
会社から既にお金が出ているにも関わらず、費用ではなく資産として計上されている
↓
利益の実態を見えづらくしている
項目です。
「利益の見える化」を進めて、会社をさらに成長軌道に乗せたいとお考えであれば、一度お話しさせていただければ嬉しく思います。
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